[BOOKデータベースより]
終戦直後に日銀から持ち出されたとされる「M資金」。戦後日本の復興と成長のなかを亡霊のごとく漂い、幾人もの夢と生命をも奪ってきた。そして現代―M資金詐欺を生業とする真舟雄一のもとに、時価総額10兆円のM資金を盗み出してほしいという計画が持ち込まれる。報酬は50億円。謎の男“M”の真の狙いはなにか。その腹心、石優樹とともに強大な敵から追われる旅を始めた真舟は、世界を支配する“ルール”を目の当たりにすることになる。
[日販商品データベースより]世界が変わる時、新たな“ルール”を決めるのは神か、人か、金か。豊かさの定義を見失った現代に問う、福井晴敏畢生の社会派巨弾エンターテインメント。文庫版1〜4収録の愛蔵版、上巻。
私たちを操る資本のルール。その正体は。日本、ロシア、アメリカへ。世界を陰で牛耳る何者かと繰り広げられる頭脳戦と肉弾戦の果て。 詐欺師・真舟雄一の前に、一人の男が現れる。「仕事を依頼したい。報酬は50億。仕事の内容は、M資金10兆円を盗み出すこと」。リーマン・ショック。EU危機。大震災。福島原発事故。それでも、自分の尻尾を食ってでも成長し続けろと仕向けられている「俺」たち。誰も幸せになれない“ルール”を適用した何者かに戦いを挑み、暴走する「資本」という魔物に手綱を付けるチャンスは、いましかない。
大貧