[BOOKデータベースより]
第1部 生き物・人関係への地理学の視角(イノシシの分布からみた人獣交渉史:山から里、そして街へ;貝の利用からみた風土としての干潟:生物地理学と文化地理学との対話;闘牛をめぐる人々の牛に対する認識:「楽しい」という感情の源を求めて;違法作物に翻弄される人々:コロンビアにおけるコカ栽培の実践とその政治性)
第2部 生き物・人関係の地域諸相:日本から世界へ(東北日本におけるキノコ採りの論理とその展開:山里の生業から都市住民のレクリエーションまで;酵母、麹菌、米を使った日本の酒造り:日本酒の生産・流通・消費特性;自然資源利用と豚飼育:タイ北部の山地農村の事例から;インド、アッサムヒマラヤにおけるヤクの放牧利用と文化;養蜂業における花蜜資源利用:アルゼンチンにおける日系人養蜂業者に見る自然・人間とのかかわり)
第3部 現代文明と生き物・人関係(海と魚と人のかかわり:自然資源利用の実践と地理的知の行方;犬の飼育が作り出す社会空間のとらえ方とその活用;都市の観賞植物と庭園の変容:近代英国における園芸とモラルの実践;日本の花見に集まる人々:大阪府における公演の空間利用の事例;生き物文化の地理学の誕生:生き物資源利用と管理の思想)
地球上の各地に生きる人々が形成してきた人間−自然の相互関係を総合的に解明するシリーズ。本巻は、生物、生態、社会、政治経済を中心とした4つの地理学的視角から、地球上に暮らす生き物と人との関わり方を探る。