[BOOKデータベースより]
歴史認識は現実の日中関係にさまざまな影響を及ぼしている。この状況をどのように受け入れ、和解を目指すのか。日中の間で苦悩した人々に焦点をあて、未来の日中関係を見つめる。日中の研究者らによる歴史認識研究の新たな視点。
第1部 想像と論理(1880年前後の日中ジャーナリズム論争―琉球併合・アジア・相互イメージ;清末駐日使節団の日本理解―琉球・朝鮮・条約改訂;亡国、亡省、亡人―1915年から25年における中国の3回にわたる反日運動の変化;戦火での映像と人生―日中全面戦争時の重慶映画と映画人)
第2部 権益と共存(中国青年将校の日本陸軍留学体験―蒋介石の高田時代を例として;第1次世界大戦中の「戦後」構想―講和準備委員会と幣原喜重郎;日本の中国統治と中国人顧問―関東州・劉心田を事例として;相反する日本憲政観―美濃部達吉と張知本を中心に;1950年代における戦争記憶と浅い和解―元日本軍人訪中団を中心に;中国の改革開放と太平正芳―第1次円借款を中心として)
第3部 構想と交渉(日中関係のなかの「中国通」外交官―芳沢謙吉・有吉明の時代;日中戦争初期における中国の対日方針―トラウトマン工作をめぐる孔祥煕の活動を中心として;周恩来と日本―人的ネットワークと対日外交の展開を中心に;高碕達之助と戦後日中関係―日本外交における「政治」から「経済」への転換;廖承志と中国の対日「民間」外交;「紅い貴族」の民間外交―西園寺公一の役割と機能)
歴史認識をめぐり、日中両国には依然として隔たりがある。近代日中関係150年の中で活躍した人物に注目し、近代日中関係史の中にその人びとを位置づけ、新たな視点から歴史認識に迫る、歴史研究の最前線。
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尖閣諸島、反日デモ、橋下大阪市長の歴史認識の発言、安倍首相の村山談話の見直し……。日中両国は歴史認識をめぐって依然として隔たりがある。本書は、近代日中関係150年のなかで活躍した人物に注目し、新たな視点から歴史認識に迫る。