[BOOKデータベースより]
もりのはずれの大きなどんぐりの木にくらす、かえる、とかげ、あまがえる。ある日、どんぐりの木にやってきた「けむくじゃら」なやつにであってからというもの、かえるの様子がちょっとおかしいのです。どうやら、なにやら、ひとりこもって「けんきゅう」をはじめたようなのですが…。絵を読むたのしさいっぱい!の絵童話。小学校低学年から。
[日販商品データベースより]大きなどんぐりの木にくらすかえるが、「研究所」をつくる。何やらたくさんの道具を使って、毎日せっせと研究をしているが…。「コロボックル」シリーズ挿画でおなじみの村上勉、ひさびさの作/絵の1冊。
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私たちが子どもの頃から親しんできた村上勉さんの新作!!そう聞いただけでもソワソワしてしまうのですが、開いて1ページ目に広がる大きな大きなどんぐりの木のある風景と、そこに住んでいるかえるとあまがえるととかげの登場には心躍らずにはいられません。はじまりは少し奇妙。三人の住むどんぐりの木のおうち。その葉っぱを毎日バリバリバリバリ食べている何かがいるのです。おそるおそるそばまで行ってみると、そこにいたのはかなり怖い顔をした、何やらけむくじゃらなやつ!とにかくそのけむくじゃらが、葉っぱをどんどん食べるので、夏までになくなっちゃうんじゃないかと気が気でなりません。そこで、勇気を出してけむくじゃらにお願いをしてみるかえるくんたち。無表情ながらも、何となく答えているようなけむくじゃら。この微妙なやり取りが面白くて、いつのまにかすっかり物語の世界に入り込んでしまっている事に気が付きます。ところが、ある大きな出来事がきっかけで、話の方向はすっかり変わっていくのです。かえるくんが、人が変わったようにあることに没頭し始めるのです。「空を飛ぶ」研究を始めるのです。どうしたというのでしょう?ここからは思ったよりも長いかえるくんの葛藤の日々が続きます。かなり読み応えがあります。かえるくん、すごい。その決して諦めない心は、まわりの人の心を動かすし、有り得ないと思っていた結果だって動かしてしまうのでしょうか!?読み終わった後には、私自身の心まで動いてしまっているみたいです。村上勉さんの子どもたちへの温かいメッセージが聞こえてきそうな、この素敵な物語。ゆっくりでもいいから、小学校低学年の子どもたちからじっくりと味わってほしいと願ってしまうのです。
(絵本ナビ編集長 磯崎園子)
絵本ナビで、村上勉さんの絵本の新作!が出たとなっていたので、小さい頃から、村上勉&佐藤さとるコンビが大好きだった私は、即行、飛びつきました。
本を手にして、すぐに、「あれ? このかえる、どこかでみたことがあるよね?」と息子に確認すると、息子も「『てがみをください』のかえるだよ!」と。私たちの勝手な発見の“つながり”なのですが、手紙がこなくて引っ越して行ったかえるが、ここで素敵な御近所さんと楽しく暮らしていたとしたら、本当に嬉しい限りです。
そのかえるですが、すごいなぁ。空に対する憧れ! でも、もしかしたら、空に対する憧れではなくて、“けむくじゃら”への憧れだったのかな?!
前半のけむくじゃらと3匹のやりとりもユーモアたっぷりで、くすくす笑えるし、後半のかえるのものすごい努力も胸を打ちます。しかも、村上勉さんが描く絵に遊び心がたっぷりとあって、壁に貼ったかえるの意気込みがどれをとっても笑えて、そして微笑ましくて、とても元気の出る話でした。
夢の実現に向かって努力することのういういさをとてもよく表現された1冊だと思います。お薦めです。(汐見台3丁目さん 40代・神奈川県 )
【情報提供・絵本ナビ】