- 風の中のマリア
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- 価格
- 781円(本体710円+税)
- 発行年月
- 2011年07月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784062769211
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ユーザーレビュー (4件、平均スコア:4.3)
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HonyaClub.comアンケート
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「夏の文庫2015」レビューコメント
主人公が人間ではないこともありますが、オオスズメバチの生態や習性が事細かに描かれています。内容も殊更ながら、スズメバチについても併せて勉強になる一冊です!(スウリヤ/女性/30代)
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HonyaClub.comアンケート
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「おすすめ夏の文庫2014」レビューコメント
スズメバチの目でとらえた昆虫の世界に引き込まれてしまいます。(supple/男性/50代)
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あおひなレストラン
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でも…ハチだし。
スズメバチが主人公という設定が斬新。ただ、昆虫ということで作者が表現したいキャラクターの感情が、十分に伝わってこないようにも感じられ、残念。
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寅吉
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オオスズメバチのハンターが主人公
「オオスズメバチの働き蜂で、ハンターが主人公です」と聞いたときは、どんなイロモノかと思いました。
頭の中は「みつばちハッチ」のような擬人化されたハチの絵でいっぱい。
でも『永遠のゼロ』の百田尚樹だし、そんな変なものではないのかな、と思いなおし、恐る恐る読んでみて・・・・正解でした。
面白いです。
虫に限らず全ての生物は自分の子孫を残すことが生きていることの最大の目的であることは、間違いないでしょう。
その中で、ハチとアリだけは1匹の女王だけが産卵を行い、他の個体(ワーカー)は言わば「妹」の世話をして育てるだけで、自分の子孫は残さない。
考えてみれば異常な生態です。
主人公のマリアはオオスズメバチのワーカーで、優秀なハンターです。
働いて「妹」を育てることにに喜びを感じつつ、他の虫から「恋もしない哀れな存在」と嘲られ、自分の存在に疑問を感じ、しかしながら最終的にそれを消化していきます。
「自分の遺伝子」を残すか、同じ母から生まれた「自分と同一の遺伝子」を残すか、というハチの生き残り戦略なども語られ、非常に興味深い。
「恋もしないで自分の巣の世話だけで終る」と言われると、遺伝子・本能に縛られた哀れで無機質な一生のように感じられますが、裏を返せば私たち人間の人生を彩る「恋」などの喜びも、遺伝子に命じられていると言えなくもないわけで、そこにそれまで大きな違いはないのではないかと考えさせられます。
マリアの人物(?)像も、なぜか非常に共感できて、最後までぐいぐい読まされてしまいました。
まさかハチに感情移入する日が来るとは思いませんでしたが・・・・。
どちらかと言うと、女性におすすめかな。
[BOOKデータベースより]
命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア。幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦い続ける。ある日出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命。永遠に続くと思われた帝国に影が射し始める。著者の新たな代表作。
[日販商品データベースより]命はたった三十日。戦うことに迷っている暇なんてない。
『永遠の0(ゼロ)』と並ぶ、最高の感動作!
命はわずか三十日。ここはオオスズメバチの帝国だ。晩夏、隆盛を極めた帝国に生まれた戦士、マリア。幼い妹たちと「偉大なる母」のため、恋もせず、子も産まず、命を燃やして戦い続ける。ある日出逢ったオスバチから告げられた自らの宿命。永遠に続くと思われた帝国に影が射し始める。著者の新たな代表作。
私たちはただ務めを果たすだけ。ある日、突然やってくる終わりの日まで。
ワーカー(ハタラキバチ)は、現代で働く女性のように。女王バチは、仕事と子育てに追われる母のように。この物語は、「たかがハチ」と切り捨てられない何かを持っている。「世界が広がるはずですよ」(養老孟司―解説より―)