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[BOOKデータベースより]
学校給食から「クジラの竜田揚げ」が消えて久しい。鯨肉の供給量は、反捕鯨勢力の圧力で激減し、すっかり高嶺の花となった。一度も食べたことがないという日本人が増えている。私たちは古来、食べることを前提にクジラを捕ってきた。皮も内臓も軟骨も、一頭を余すところなく食べる。江戸時代に、八〇種以上の部位を解説した料理本が書かれていたほどだ。なにより愛着と敬意をもってクジラに接してきた。こんな優れた食肉文化は、世界を見渡しても他にないだろう。固有の食文化こそが、民族性の基本である―。途絶えさせることなく、後世に伝えなくてはならない。
序章 クジラが大衆食だった時代(日本人を救ったクジラ;「クジラの竜田揚げ」が消えた日 ほか)
[日販商品データベースより]第1章 日本の鯨食は、いかにして発展したか(食文化こそが、民族文化の基本である;鯨食の土台を築いた「鯨組」 ほか)
第2章 鯨食は生きている(鯨肉はどこから来ているか;いちばんおいしいクジラは何か? ほか)
第3章 日本全国の鯨食文化を訪ねて(クジラと歩んだ日本人;千葉の鯨食を訪ねる ほか)
終章 未来食としてのクジラ(増えている鯨類資源―南氷洋と北西太平洋;クジラは、人類最高の食材)
1度もクジラを食べたことのない日本人が増えている。鯨食は日本人が誇るべき文化。大衆食クジラ、日本の鯨食の発展、生きている鯨食、全国の鯨食文化を訪ねて、未来食としてのクジラについて紹介する。