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[BOOKデータベースより]
本書はプラトンの『ソクラテスの弁明』をソクラテス自身の弁明と見なし、プラトンはソクラテスの言葉を可能なかぎり忠実に書き記したという観点から、全体の内在的読解を通して、生と知がそこにともにある生の根源層に降り立ち、そこから不知の知とか、魂の気遣い、神の存在の介入、自他の吟味(生の吟味)といった、さまざまな事柄の有機的な結びつきを統一的に明らかにする。「不知の知」と「魂の気遣い」を軸に、個人の行動と正義、法と国家、そして『クリトン』や『パイドン』との関連など多岐にわたる問題に応えた画期的な作品である。
序章 ソクラテスの哲学(プラトンの『ソクラテスの弁明』の成立事情;『ソクラテスの弁明』の特異性 ほか)
[日販商品データベースより]第1章 不知の知(古くからの告訴者に対する弁明;自然哲学と人間教育 ほか)
第2章 魂の気遣い―「部処」に生きる人間の生について、ソクラテスの哲学的生について、人間として気遣うべきことの勧告について(J・バーネットの構成理解;ソクラテスの哲学的生と死、不知の知と死の問題 ほか)
第3章 言葉の真実を知り、生を吟味する哲学者、およびメレトス論駁(『弁明』の冒頭部「前置き」について;生の吟味としての哲学)
第4章 ソクラテスとプラトンの間柄―姉妹篇としての『ソクラテスの弁明』と『クリトン』、とくに『クリトン』第二部の問題(魂・徳の気遣いと正義の行動、イディオーテウエイン;『クリトン』第二部の問題、国家公共体と国法によるソクラテスの説得)
ソクラテスは長く倫理学の創始者であるかのように誤解されてきた。彼にとって知とは「人は何をいちばん気遣って生きなければならないか」が最大の関心事になる生と共にある知であり,その知は学としての哲学以前の愛知として理解されなければならない。
日常の中でも,死の危険に直面し,さらに死にゆくときでさえも,常に変わらず哲学しながら生きるソクラテスは「最も思慮・知を備えた,最も正しい人である」。不知の知のうえに築かれた哲学的生と魂を気遣うことが結びついてソクラテスの生は際立ち,青年を誑かす者として告訴され死に至る一連のプロセスは何を意味するのか。
本書はプラトンの『ソクラテスの弁明』をソクラテス自身の弁明と見なし,プラトンはソクラテスの言葉を可能なかぎり忠実に書き記したという観点から,全体の内在的読解を通して,生と知がそこにともにある生の根源層に降り立ち,そこから不知の知とか,魂の気遣い,神の存在の介入,自他の吟味(生の吟味)といった,さまざまな事柄の有機的な結びつきを統一的に明らかにする。
「不知の知」と「魂の気遣い」を軸に,個人の行動と正義,法と国家,そして『クリトン』や『パイドン』との関連など多岐にわたる問題に応えた画期的な作品である。