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- 数学をいかに使うか
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- 価格
- 1,045円(本体950円+税)
- 発行年月
- 2010年12月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784480093257
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志村五郎著「数学をいかに使うか」 筑摩学芸文庫
【この本の対象者等】
著者によれば「線型代数学と微積分の初歩を学んだ人を主な対象とする」、この著書の目的を「まず、その程度の知識でわかる範囲で普通の教科書に書いていないが、面白いこと、あるいは知っていた方がよいことがあるのでそれを書く。そしてそれをどう使うかという態度で書く。言いかえれば「使えない数学は教えなくてよく、学ばなくてよい」ということを説明する・・」とある。
【この著書の潜在的難しさ】
実際にこの本を読むと、この本は教科書ではないこと、上述の通り「日本の一般的レベルの「教科書に書かれていないこと、論じられていない」ことをも含んでいる。また巻末にある通り「本書で取り上げた主題では日本語の良い本はほとんどない」状態であるから、本書で論じられている論理、著者の主眼を完全に理解するには、相当の理解レベルが必要である。勿論、説明や証明は書かれているが、教科書のレベルを期待してはならない。「・・初歩を学んだ人」のレベルの本ではないと言い切れる。この本が有用か無用かは、その読者の著者である志村氏の提示する問題に対して、どの程度理解できるか、個人的な数学的素質に全面的に依存する。ただし、万人向けの著書ではないことを明言できる。
【私的感想】
やや中途半端な構想に終わってしまっているのが何とも残念。一般的レベルから逸脱してしまっている部分については、もっと徹底した論述、論考があったほうがよかった。ただし本はその分だけ分厚くなり、価格も上がったことだろう。
しかし、文庫本で、これだけの数論に徹したことは称賛する。一般的に街の書店の本棚に並ぶ数学の問題を扱った著書のなかには、数式が一つも出ていない、という昨今の傾向からは、より挑戦的、意欲的な著書であるといえる。
[BOOKデータベースより]
歴史的な発展を念頭に置きつつ、“どう使うか”という立場から書かれた入門書。在来の教科書が教えてくれない有用な定理や考え方を多数紹介。書き下ろし文庫オリジナル。
記号、特に行列について
線形代数の使い方
Hermite行列その他
ベクトル積から外積代数まで
四元数環の重要性
Clifford代数とスピン群
複素解析、特に楕円関数
テータ関数と保型関数
Riemannのテータ関数とDedekindのη
Lebesgue積分とFourier解析
Fourier変換からメタプレクティック群へ
代数で何を教えるべきか