[BOOKデータベースより]
13年間に及ぶアラスカ取材のすべてを集大成した写真文集。カリブー、グリズリー、ムース、クジラなどの野生生物だけでなく、オーロラ、白夜、氷河、さらに大自然の中で暮らす人々までをも限りなく優しい目と文章で綴り、全地球に宛てたメッセージ。
エスキモーになったボブ・ユール
ジムと息子たち
コクガンの賭け
カリブーの旅を追って
クジラの民
カメラを盗んだオオカミ
ある事件
早春
シリア・ハンター
アラスカのライオン〔ほか〕
アラスカの自然と人間を描く珠玉の写真文集
星野氏が撮影した野生動物は、読者のまさに目前に存在しているかのように生き生きと迫ってきます。サーモンをくわえながらカメラ目線の熊、子どもに語りかけるようなカリブーの母親、星野氏のカメラをくわえて悠然と去るオオカミなど、その描写からは、喜怒哀楽という感情をもった動物の生きざまが伝わってきます。
また、アラスカの生態系の一端として生きる先住民の人々への眼差しはとても温かく、彼らとの血の通った付き合いを通して、星野氏の寛容さ、他者への理解力、心の広さに感心させられます。今でこそ、地球規模での環境問題、エコロジーが叫ばれていますが、星野氏は20年以上前に、こうした時代感覚を先取りしていたといえます。星野氏の作品は教科書に多く採用されていますので、
名前だけ知っているという若い世代も多いことでしょう。そうした方に、ぜひこの写真文集を読んでいただき、星野氏の生き方、考え方がどういうものだったのかをぜひ学んでほしいと思います。
【編集担当からのおすすめ情報】
2011年4月3日まで、山梨県立科学館にて、プラネタリウム番組「オーロラストーリー 〜星野道夫・宙との対話」が投影されています。本書の一節も引用されています。
【星野道夫氏写真展の予定】
11月21日〜2011年1月11日 馬頭広重美術館
12月1日〜6日 新札幌ギャラリー
11月初旬頃 浦安文化会館
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ユーザーレビュー (3件、平均スコア:5)
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ほんらぶキャンペーン
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【その他】 亡くなってからもう16年も経ってしまった。今でもアラスカの地でカメラを背負い、森や荒野を歩いているのではないかと錯覚するほど、星野の遺した写真はリアルに迫る。 視点は動物からその環境へ、同じ地で生きるイヌイットへと広がる。そこにすべて身も心も投じて、体験したことや感じたことは頭の中で熟成され、写真と文章に昇華する。 『旅をする木』『ノーザンライツ』など星野の本を開くたびに、ドキリとする一文に出会うのもまた楽しい。そして人間・星野が見たアラスカを追体験したくて、この写真集を開いてしまう。 初版は1991年、現在は新装版が同じ小学館から発売されている。文庫もあり。
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ほんらぶキャンペーン
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【その他】 「自然」「野生」をテーマにした写真家は多いが、彼ほど現実に寄り添い、厳しくも優しい眼差しでファインダーを向けた方を僕は知らない。エッセイなども出されているが、この写真集に収められた一枚一枚を見るだけで、彼がアラスカに長らく身を置き、なにを伝えたかったのかが伝わってくる。新宿のニコンサロンで握手していただいた時の笑顔もいい思い出。想像どおりにどっしりとしたお尻も印象的だった。以来、僕自身もこの地へは3回も行くことに。
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「3 SPECIAL BOOKS」レビューコメント
【その他】 亡くなってからもう16年も経ってしまった。今でもアラスカの地でカメラを背負い、森や荒野を歩いているのではないかと錯覚するほど、星野の遺した写真はリアルに迫る。 視点は動物からその環境へ、同じ地で生きるイヌイットへと広がる。そこにすべて身も心も投じて、体験したことや感じたことは頭の中で熟成され、写真と文章に昇華する。 『旅をする木』『ノーザンライツ』など星野の本を開くたびに、ドキリとする一文に出会うのもまた楽しい。そして人間・星野が見たアラスカを追体験したくて、この写真集を開いてしまう。 初版