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普通の人
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絵画に残されたダヴィンチの指紋・掌紋
2009年、専門家のチームがレオナルド・ダ・ヴィンチの真作とした「美しき姫君」。
本書は、その調査過程を明らかにしたもの。
大きく分けると、作風・技法・モデルなどからのアプローチと、最新のデジタル画像解析技術を使った物理的・科学的検証、この二つの方向から作品に迫っている。
面白いのは、光学調査などの最新の技術が使われ、色分析や画材の成分分析だけでなく、作品に残された指紋・掌紋まで精査していること。ダ・ヴィンチの指紋が判明するなど、想像したこともなかったので驚いた。
全体に、かなり専門的な内容だが、カラー図版が多く、分かりやすい。
「訳者あとがき」によると、「美しい姫君」は日本にも来るようだ。
[BOOKデータベースより]
1998年1月のNYクリスティーズで、たった1万9千ドルで落札された無名の作品は、じつはレオナルド・ダ・ヴィンチ自身の手による真作だった。ダ・ヴィンチ研究の世界的権威と最新のデジタル画像解析技術による作品の精査は、画面上に遺された「指紋」の照合をふくめ、この「世紀の大発見」が真実だと結論づけた。このニュースは2009年に世界を駆けめぐった。本書はその検証の当事者たちが経緯のすべて書き下ろしたものだ。さながらミステリ小説のように、作品に秘められた謎があらゆる角度から読み解かれ、その出自がしだいに明らかにされていく。美術史に残る貴重な1冊である。
第1部 作風からモデルまで(序説;画材を科学的に検証する;作風、制作時期、服装;肖像画の役割、詩、モデル)
[日販商品データベースより]第2部 物理的・科学的検証(序説;マルチスペクトル撮影;土台;画法;修復作業―パスカル・コット、エヴァ・シュヴァン;描画材のスペクトル解析―パスカル・コット記;X線による調査;指紋の検証―ピーター・ポール・バイロ記;さらに、『チェチリア・ガッレラーニ像』との比較―パスカル・コット記)
第3部 総括(発見のまとめ;何が証明されたのか?)
落札された無名の作品は、ダ・ヴィンチの真作だった。その検証の当事者たちが経緯の全てを書き下ろす。作品に秘められた謎があらゆる角度から読み解かれ、出自が次第に明らかになっていく、美術史に残る貴重な1冊。