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[BOOKデータベースより]
現代世界をリードする西欧文明は、敵・味方、正・邪、要・不要などを二分法的に峻別し、原因・結果の連鎖で世界を説明し尽くそうとする必然の論理を基盤にしてきた。一神教とも結びついたその発想が随所で行き詰まる現在、八百よろずの神を認め曖昧さや偶然にも対応する日本的なしなやかな論理が、次代を切り拓く力を秘めたものとして注目されている。本書では、偶然と必然をキーワードに、西欧文化と日本文化の相違を根底から洗い直し、その考察は仏教論理にも及ぶ。次に転換期を生きた吉田兼好と福沢諭吉を取り上げ、上記の視点からその生き方をたどることを通して、日本的無常観の成立および西欧と相対する中で日本的なものを生かす方途を探る。さらに、日本語の特質と遣隋使以来連綿と続く外来文化の柔軟な受け入れ方のなかに、日本の可能性を展望する。著者ならではのユニークな視点から日本文化の特質と可能性を探った比較文化論。
第1章 必然と偶然
[日販商品データベースより]第2章 因果と縁起
第3章 日本的無常と『徒然草』
第4章 福沢諭吉の人生哲学―近代主義と伝統
第5章 日本語の論理と構造
第6章 異文化受容と伝統―カラゴコロ今昔
偶然と必然をキーワードに、日本的無常観の成立および西欧と相対する中で日本的なものを生かす方途を探る。著者ならではのユニークな視点から、日本文化の特質と可能性を探った比較文化論。