- 大きな木のような人
-
- 価格
- 1,980円(本体1,800円+税)
- 発行年月
- 2009年03月
- 判型
- A4
- ISBN
- 9784061323926
[BOOKデータベースより]
人はみな心の中に、一本の木をもっている。パリの植物園。植物学者との出会い。少女の心に、小さな芽が育ちはじめる―。
[日販商品データベースより]パリの植物園で、植物学者と少女が出会う。
少女は植物の面白さに目覚め、心に何かが芽生えたことを感じる。
雄大な植物に囲まれた、小さいけれど感動的な出会い──。
・作/いせひでこさんからのメッセージ
パリには2本の樹齢400年のアカシアがある。その一本の大樹のある物語はすでに描いた。もう一本の樹ははじめから植物園で大切にされ、樹齢を重ねていた。私の足が、植物園に向かうようになったのは自然のなりゆきだった。
パリの大きな植物園を訪ねては、目が追いつかないほど、四季折々の樹や花や芽を観察することになった。そんな春のこと、私は自宅裏庭のちっちゃな一角に、生まれて初めてひまわりのタネを蒔いた。朝、昼、夕、毎日芽が出ていないかと庭の土におでこを這わせる姿は、まるでチャペックのにわか『園芸家の一年』みたいだった。(あとがきより抜粋)
・担当者のうちあけ話
カバーや帯の惹句を考えるのはふつう編集者の仕事ですが、この絵本ほど、それが難しいと感じたことはありませんでした。とにかく何を書いても、作品を表現するには物足りない言葉のように感じてしまうのです。
それは、いせひでこという画家が、歩いて、見て、聞いて、嗅いで、触れて、感じて、そして何度も何度も考えたこと、それを筆だけでなく、全身で表現しているからだと思います。
『大きな木のような人』は、独立したひとつの作品ですが、そんな作者ですから、これまで描いてきた作品と深いつながりが生じるのは必然です。『ルリユールおじさん』(理論社)の少女ソフィーが大きくなって、植物学の研究者として登場しているのを見て、私はゾクッとしました。(若)
パリの植物園の研究員である“わたし”と、日本から来ている女の子“さえら”の交流を描く。
最初はどこか影のあるさえらが、“わたし”たちや植物との触れ合いを通して健やかになっていく様子がとても愛おしい。
2006年に出版された『ルリユールおじさん』と対になる絵本。
『ルリユールおじさん』は中学ー大人向けだったが、この本は完全に大人向け。
色づかいも前作が青色が主体だったが、この本では緑が非常に印象的になっている。
一人でじっくり読みたい一冊。
実は、この本には『ルリユールおじさん』の主人公の女の子も登場している。
ぜひ手にとってみて見つけて欲しい。(ちひろ。さん 20代・愛知県 女の子0歳)
【情報提供・絵本ナビ】