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[BOOKデータベースより]
これまで、貴族の視点からのみ論じられてきた平安京。しかし、人口の大半を占めていたのは、貴族たちに仕える庶民たちである。彼らは貴族の供をして宮廷に出入りし、儀式を見物するばかりでなく、炊事、造酒、機織、あるいは鳥や魚の調達等、さまざまな職掌に励んでいた。なかでも牛飼童は副業で運送業をしていたのだ。当時の記録類を駆使して庶民生活を明らかにし、王朝時代の大都市の実像を初めて描き出す。
序章 王朝都市に暮らす庶民たち
[日販商品データベースより]第1章 老人たちの語る庶民の身の上
第2章 雑色錦重任の嘆願
第3章 男女の雑色たちの働く姿
第4章 小屋に住む人々
第5章 庶民たちの声
第6章 酒宴を楽しむ牛飼童たち
第7章 牛飼童小犬丸の妻の抗議
終章 都の治安を乱す王朝貴族家の従者たち
貴族の牛車を操る牛飼童は、運送業が副業で、おまけに賭博好き。平安京の人口の大半を占める庶民たち。その生活を明らかにすることによって、初めて見えてきた王朝都市の実像とは。