物質と記憶

ちくま学芸文庫　ヘ５ー２
Ｍａｔｉｅ｀ｒｅ　ｅｔ　ｍｅ´ｍｏｉｒｅ．

筑摩書房
アンリ・ベルクソン　合田正人　松本力　

• 価格: 1,540円（本体1,400円＋税）
• 発行年月: 2007年02月
• 判型: 文庫
• ISBN: 9784480090294

内容情報

[BOOKデータベースより]

「純粋知覚から記憶へと移行することで、われわれは決定的な仕方で物質を離れ、精神へと向かう」―本書において著者は、観念論・実在論をともに極論としてしりぞけ、事物でもなく表象でもない、中間的なものとして「イマージュ」という概念を提唱する。そして、精神と物質との交差点として、記憶・想起の検証へと向かう。デカルト以来の近代哲学最大のテーマ「心身問題」に、失語症研究など当時最先端の科学的知見を動員しながら、緻密な論証で新しい“二元論”を展開する。今日、心脳問題への関心の中で、その重要性がいっそう、高まる主著。

第１章　表象に向けてのイマージュの選択について―身体の役割（現実的作用と可能的作用；表象　ほか）
第２章　イマージュの再認について―記憶と脳（記憶の二つの形式；運動と想起　ほか）
第３章　イマージュの残存について―記憶と精神（純粋想起；現在は何に存するか　ほか）
第４章　イマージュの境界画定と固定について―知覚と物質、魂と身体（二元論の問題；従うべき方法　ほか）