- 廃用身
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- 価格
- 781円(本体710円+税)
- 発行年月
- 2005年04月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784344406391
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:4)
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sige
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もしそうなったら自分も切ってもらうかも
今までにないふしぎな構成の作品だった。目次が9章まであって細部の項目まできちんと表示してある。最後に“編集部註”となる。ところがこの“編集部註”が曲者だった。最後に作者の久坂部羊ではない、登場人物の著者略歴までついた奥付と参考文献までつけて。
作者は医者である。が小笠原慧のように難しい医学用語などはあまり出てこないので非常に読みやすい。しかも痴呆老人が介護にどれだけ手間を取らせるかの具体例が詳しく書いてあり眼から鱗だった。
謎めいた脅迫文などが届くというちょっとしたミステリーのような様相を呈しているのだが、この脅迫文の謎については最終であっけなく書かれていてちょっとがっかりした。
しかしながら、3人に一人が老人となるこれから先、介護医療のあり方を確かに考えていかなければならない時期ではある。問題提示小説とも言える。
[BOOKデータベースより]
廃用身とは、脳梗塞などの麻痺で動かず回復しない手足をいう。神戸で老人医療にあたる医師漆原は、心身の不自由な患者の画期的療法を思いつく。それは廃用身の切断だった。患者の同意の下、次々に実践する漆原を、やがてマスコミがかぎつけ悪魔の医師として告発していく―。『破裂』の久坂部羊の、これ以上ない衝撃的かつ鮮烈な小説デビュー作。
[日販商品データベースより]廃用身とは麻痺して動かず回復しない手足をいう。患者の同意の下、廃用身を次々と切断する医師漆原。告発するマスコミ。はたして漆原は悪魔か?『破裂』の久坂部羊の衝撃的な小説デビュー作。