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[BOOKデータベースより]
「グローバルな帝国」がもたらした文化の世界化のなかでモダニズムはどこに向かうのか。ディアスポラを生き抜く表現者たちの西洋近代との戦いと想像力のありよう。
第1章 越境者たちの言葉実験(離脱の思想―ツァラにおける幻想空間の構想;話す苦痛/話さぬ苦痛―テレサ・ハッキョン・チャの『ディクテ』を読む)
第2章 西洋近代との格闘(オーセンティックなものへのヒジュラ・越境―タイイブ・サーレフの「北へ遷りゆく時」をめぐって;岡倉天心とインド―越境する近代国民意識と汎アジア・イデオロギーの帰趨;表象としての「亜細亜」―安西冬衛と北川冬彦の詩と植民地空間のモダニズム)
第3章 サバイバルの記憶/ディアスポラの記憶(「ぼくは身分証明書をなくした」―未決のアイデンティティ現代イスラエル詩人イェフダ・アミハイ論;モダニスト・ウィリアムズと過去の克服―『パタソン』における「誤った(滝の)言葉」とは何か?;カナダの小説に見るキッチュと越境―『グリーン・ゲーブルズのアン』と『束の間の幸福』;叙事詩はカリブ海を観光するか―デレック・ウォルコットの『オメロス』をめぐって;ヒーニーの変化について)