平安王朝

岩波新書　新赤版４６９

岩波書店
保立道久　

• 価格: 1,210円（本体1,100円＋税）
• 発行年月: 1996年11月
• 判型: 新書
• ISBN: 9784004304692

内容情報

[BOOKデータベースより]

平安時代は従来、藤原氏が専横をきわめる時代として描かれ、天皇は後景に退いていた。だが、その理解は正しいだろうか？著者は、王権の運動と論理こそ時代を動かした力であると捉え、桓武から安徳にいたる３２代の「王の年代記」に挑む。鮮やかに浮かび上がる新しい平安時代像とは何か―歴史研究の醍醐味を伝える通史叙述。

１　桓武天皇とその子どもたち（桓武天皇のイメージ；桓武の子どもたち）
２　都市王権の成立（『源氏物語』の原像―仁明・清和・陽成・高子；王統が動く―光孝・宇多をめぐるドラマ；延喜聖書＝醍醐と道真の怨霊；「狂乱の君」＝冷泉がもたらした暗雲）
３　「摂関政治」と王統分裂（円融・花山の角逐と兼家の台頭；一条と三条―道長の黄金時代；「後」のつく天皇たち―爛熟への傾斜）
４　「院政」と内乱の時代（院政の成立―後三条の登場；白河王統の確立と摂関家の屈服；内乱の時代へ；後白河天皇の歴史的位置）