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[BOOKデータベースより]
歴史小説は“史実”か“虚構”か、という対比には意味がない。作家も歴史家も、自分の生きている時代のなかで、ある時代を切り取り、対象として書く。歴史を描くうえで、両者の差はない。史実が書かれているかどうかではなく、記述の“作法”に意味がある。本書では、「国民作家」司馬遼太郎作品のなかでもとくに人気の高い『竜馬がゆく』と『坂の上の雲』を、作品全体を通してたんねんに読み込んでいく。2作品で司馬が書いた、あるいは書かなかった幕末・明治を、小説の対象となった時代・小説が書かれた時代・そしてわれわれが読んでいる今現在=「三つの時間軸」で読む、はじめての試みである。読み手が“いま”を背景に、作品をどう読むかも問われるのだ。
第1章 いま、司馬遼太郎を読むこと
[日販商品データベースより]第2章 『竜馬がゆく』を読む(近代日本の出発点としての「明治維新」;近代人・司馬のみた「近代」形成の論理;1960年の坂本竜馬像;司馬遼太郎の明治維新像/歴史学の明治維新像)
第3章 『坂の上の雲』を読む(描かれる「国民国家」の試練;文明/民族/帝国―19世紀の世界史像と日本像;「戦争の語り」(認識;記述の作法をめぐって);司馬遼太郎が描いたこと/描かなかったこと/描けなかったこと)
司馬遼太郎の大作『竜馬がゆく』と『坂の上の雲』を、記述の作法に注目しながら、歴史家が読み解く。小説の対象となる時代・書かれた時代・我々が読んでいる今現在という3つの時間軸の視点で考える初めての試み。