- 悲劇と福音
-
原始キリスト教における悲劇的なるもの
Century Books 人と思想 160
- 価格
- 935円(本体850円+税)
- 発行年月
- 2001年03月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784389411602
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 神学の思考
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2022年10月発売】
- 聖書時代史 新約篇
-
価格:1,364円(本体1,240円+税)
【2003年05月発売】
- 13歳からのキリスト教
-
価格:1,089円(本体990円+税)
【2021年08月発売】
- 人間への途上にある福音
-
価格:3,850円(本体3,500円+税)
【2014年08月発売】
- 神学部とは何か
-
価格:1,870円(本体1,700円+税)
【2009年06月発売】
[BOOKデータベースより]
人の心をゆさぶらずにいない「悲劇的なるもの」という要素は、原始キリスト教の成立と発展にいかに関わったか―。小書はまず、アリストテレス『詩学』を手がかりに、「悲劇的なるもの」の基本的条件を探り、それらの要素を最古の福音書マルコに適用する。マルコこそ、最も「悲劇的」な内実の福音書である。同要素は、さらにキリスト教最初期の事件そのものにも適用され、イエスの死後のエルサレム原始教会の誕生、および使徒パウロの事柄把握が、「悲劇的」感性の展開した姿として把握される。「悲劇的なるもの」との出会いこそ、後に「キリスト教」として発展する運動の母胎であった。原始キリスト教は、悲劇に遭遇した者たちの心の軌跡として読み直すとき、思いがけない生々しさで甦る。
第1章 文学作品における「悲劇的なるもの」(「悲劇的なるもの」とは―アリストテレス『詩学』より;悲劇的文学作品の定義)
第2章 原始キリスト教における悲劇的文学の造形(マルコ福音書;前マルコ受難物語)
第3章 最初期の原始キリスト教における「悲劇的なるもの」の発現(歴史における「悲劇的なるもの」;イエスの十字架事件;パウロ)
第4章 原始キリスト教における「悲劇的なるもの」の衰退と残存(パウロ的潮流において;福音書において;非悲劇化されえぬもの)
結論―悲劇的なるもののキリスト教的意味