- 環境生態学序説
-
持続可能な漁業、生物多様性の保全、生態系管理、環境影響評価の科学
- 価格
- 3,080円(本体2,800円+税)
- 発行年月
- 2000年12月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784320055674
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[BOOKデータベースより]
本書は2つの顔をもつ。まず、これから環境問題にかかわる人、環境問題にかかわる生態学を学んだことのない人のための読み物として書いている。マイワシの激減、植物レッドリスト、マグロの乱獲、エゾシカの大発生、巻貝のインポセックス、所沢のダイオキシン問題、愛知万博の環境影響評価など、ごく最近新聞紙上をにぎわせた問題を数多く取り上げている。第2に、大学の学部生向け、大学院生向けの教科書として使うことができる。専門的な内容は章末の脚注に収め、かつそこを読まなくても全体像が直感的につかめるように書いているので、学生の学年と学部に応じて一般論から専門知識まで説明することができる。
浮魚資源の大変動=個体群生態学入門
[日販商品データベースより]持続可能なサバ漁業=生物資源管理学入門
ミナミマグロは絶滅するのか=レッドデータブック入門
秋の七草が絶滅する日=絶滅の生態学
エゾシカの保護と管理=野生生物管理学入門
名も無き虫や草は無くてもよいか=群集生態学入門
利己的遺伝子がもたらす共生関係=進化生態学入門
なぜ生物多様性を守るのか=保全生態学入門
生物多様性をどうやって守るか=生態系管理学入門
愛知万博と海上の森の自然=環境影響評価入門
非定常系の保全と管理=愛知万博問題(その2)
中池見湿地問題=2次的自然をどう守るべきか
環境化学物質とどうつきあうか=生態リスク論入門
狩猟と遊漁と食糧問題=人工爆発と食糧危機
日本の新聞などでは、「エコロジー」を生態学ではなく、「環境保全」の意味で用いる。それは「生態学」そのものではないかのようである。しかし、生態学ぬきの環境保全はありえない。生態系の成り立ちを理解すること無くして、自然を守ることはできない。人間が生態系に及ぼす影響を探り、自然を守る手段を考えるだけが、本来の環境学ではない。他方、人間は環境から大いなる恩恵を受けてきた。農林水産学は、まさに人間が生物の恵みをいかに利用するかを考える科学であった。単に生態系を守るだけではなく、生態系の恵みをいかに後世の人々に残していくかを考えることが必要である。人間と生物(生きざまと死にざま、その全体としての生態系)の双方向の関係をともに考える科学が必要である。それが、本書で提唱する環境生態学である。環境生態学は、まだ生まれたばかりの科学である。抽象的な議論ではなく、現在直面しているさまざまな問題を例に取り上げ、その答えを見いだして行きたい。