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[BOOKデータベースより]
本書は、長年にわたり西欧哲学を研究してきた著者が、漱石の文学作品を中心にすえて哲学の面からアプローチした異色的かつ意欲的な著作である。ここでは、漱石の主要作品を取上げ、更にはその系譜に属する鴎外、龍之介、有三を対象に「人生とは何か」という哲学的テーマを追求している。
1 文学の哲学的考察―漱石の立場
2 漱石の文学論と創作への指向
3 非人情の世界―『草枕』のロマンティシズム
4 道義的感覚による処断とそれによって残されるもの『虞美人草』
5 無意識的偽善者から世の掟と自然的性情との相剋へ『三四郎』『それから』『門』
6 修善寺の大患―病と実存への模索『彼岸過迄』
7 実存への深化『行人』の課題
8 死と孤独『こころ』
9 尋常普通の人間の克明な分析と嫌悪『道草』
10 『明暗』の種々相と「真」の文学への傾斜―「漢詩」の世界と『硝子戸の中』未完成の完成
11 漱石以後 鴎外・龍之介・有三