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[BOOKデータベースより]
この本はまず、今日の経済の仕組みがもつ「構造的」な歪みが生み出した消費者の被害について、初めて本格的な損害賠償請求を提起した消費者裁判として、「灯油裁判」の意義を解き明かしました。そして、はじめのうちは裁判所の「狭い、暗い」裏階段をのぼりながら、「この階段はどこまで続くのかな」と思いつめていた原告たちが、やがて裁判そのものを自分たちの手でつくりあげる創造者に成長していく道筋を描いています。
第1章 パニックの演出者たち―なぜ灯油裁判を起こしたのか
第2章 錆びたレールを走る汽車―灯油裁判とはどういうものか
第3章 象を倒そうとする蟻―手づくり裁判の歩み
第4章 クレオパトラの鼻―消費者と大企業の論戦
第5章 小鳥に知られるな―石油ヤミカルテルの内幕
第6章 キャラバンと民宿―逆転勝訴を生んだ力
第7章 火は灯された―灯油裁判が切り開いたもの