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[BOOKデータベースより]
いま民主主義は機能不全を起こしている。大統領制化する民主主義に展望はあるか。承認の民主主義から行使の民主主義へ。統治の歴史を明らかにし、新たな民主主義の方策を示す。ロザンヴァロン民主主義論の集大成。
序 新しい民主主義への移行
[日販商品データベースより]1 執行権―その問題含みの歴史(法の聖別と執行権の格下げ;非人格性の崇拝とその変容;執行権の復権の時代;二つの誘惑)
2 民主主義の大統領制化(先駆的な経験―一八四八年とワイマール共和国;ドゴール的例外から大統領制化の普及へ;不可避的かつ問題含みの点;非自由主義の規制)
3 被治者のものとなる民主主義(被治者と統治者の関係;理解可能性;統治責任;応答性)
4 信頼に基づく民主主義(良き統治者の諸相;真実を語ること;高潔さ)
結論 第二段階の民主主義革命
私たちは民主主義体制のなかにいるが、民主主義的に統治されているとはいえない。この大きな乖離が今日の幻滅を生み出している。執行権の力が強大化し、「民主主義の大統領制化」が進むなか、民主主義の難問にどう答えるか。
いま民主主義が直面する大きな問題は、人々が政治参加できる手段である選挙が、執行者を選ぶだけのものになっていることだ。そうした「承認の民主主義」では、人々は「一日限りの主権者」でしかない。民主主義を自らの手に取り戻す「行使の民主主義」のためには何が必要だろうか。
権力の中心が立法権から執行権へと移行する統治の歴史を明らかにし、新たな民主主義の展望をひらく。ロザンヴァロンの民主主義論の総決算。