- 12種類の氷
-
Twelve kinds of ice.
ほるぷ出版
エレン・ブライアン・オベッド バーバラ・マクリントック 福本友美子- 価格
- 1,320円(本体1,200円+税)
- 発行年月
- 2013年09月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784593505555
[BOOKデータベースより]
秋がおわりに近づき、あるときバケツに最初の氷―さわるとわれてしまう、うすい氷―が見つかる。氷はだんだんあつくなり、本格的な冬のおとずれとともに畑がこおり、小川がこおり、やがて庭にスケートリンクができる。そうしたら、冬の青い空の下、きらきら光る氷の上で、わたしたちは思うぞんぶんスケートをすべる。季節の移り変わりとともに、12種類の氷が、わたしたちを楽しませてくれる―。繊細で美しいイラストで描く、冬を楽しむ小さなお話。小学校高学年〜大人まで。
[日販商品データベースより]冬の青空の下、天然のリンクでのスケート遊びを楽しみにする子どもたち。バーバラ・マクリントックが繊細で美しいイラストで描いた、12通りの氷。めぐる季節を楽しむ様子を描いた、小さなおはなし。
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『ないしょのおともだち』のバーバラ・マクリントックが繊細で美しいイラストを描いた、季節の移りかわりを楽しむ家族の小さなお話。
秋が終わり、寒さが厳しくなってくると、最初の氷が見つかる。それは、うっすらまくが張ったように薄い氷で、触ると割れてしまう。本格的な冬の訪れとともに、氷はだんだん厚みをましていき、やがて畑がこおり、小川がこおり、池がこおり……そして、庭にスケートリンクができる!子どもたちは青空の下、銀のブレードをきらめかせながら、思う存分スケートを楽しむ。スケートのシーズンが訪れるワクワクする気持ち、家の庭に家族総出でスケートリンクをつくる大変さ、地道な氷の整備と手入れ、パーティ、姉妹の思い出、夢……。五感をとぎすました豊かな文章からは、冬の匂い、色、音、手触り、肌を刺す空気の冷たさまで感じるようです。そして繊細で美しい絵が、冬という銀色の季節と家族の思い出の温かさを伝えてくれます。姉妹が夜のスケートをするシーンはまるで映画のワンシーンのよう。チカチカまたたく星、すみわたった冷たい空気。静かな夜、月光の下でふたりの少女が、氷の上をすべります。ジャンプやスピン、8の字すべり。頭の中で大スタジアムで大勢の観客に囲まれていることを空想しながら……。昼間、子どもたちが遊んだ氷は、きずや穴だらけ。整備のために水をまくお父さんが見せてくれるワンマンショーも印象的です。ほうきをパートナーに見立ててワルツを踊ったり、雪のふきだまりにわざとつっこんでみせたり。そして、お父さんの冬の最高傑作、完璧な氷ができたときに開催される、スケートパーティ。お楽しみは、リンクのそばでマシュマロを焼く小さなたきび、たっぷりの温かいココア、ポップコーン。お父さんの教え子の大学生たちより上手にすべることができたときの姉妹の得意そうな笑顔! 目に浮かぶようですよね。季節の移り変わりとその楽しみ方、そして家族の物語を、こんなに美しいかたちで本にできるなんて……とうっとりするような一冊です。そして、最後の氷は、本書の読者にとっても銀色にきらめく宝物となるにちがいありません。大切な人にそっと渡したくなる、とっておきの一冊です。
(編集者・ライター 光森優子)
私の記憶の中でスケートが出てくる児童文学で印象深いのは『若草物語』と『楽しいスケート遠足』です。湖や運河が凍ってそこでスケートができるということ自体、雪国で育ったことがない私にとっては未知の世界。
そして今回読んだ『12種類の氷』もスケートが出てくる児童文学のラインナップとして私の記憶に留まることでしょう。
お話の中に出てくるバケツの氷は、子どもの頃外に出してあったバケツで経験済みなことなので懐かしく感じました。ただ、息子にはそうしたことは経験させていないので、この冬ベランダに水を張ったバケツを出して経験させてみたいと思いました。
「黒い氷」というのは聞き慣れない言葉で「雪がふる前の急な寒さで氷ついた水のこと」だそうです。
そして雪が降ったらリンクを作るというところでわくわくとした気持ちになりました。
スケートをした後の荒れた表面をお父さんが茶目っ毛たっぷりに氷を整える一連の作業をする場面には思わず笑ってしまいまして。
読みながら氷を通して冬の自然を味わいつくしている気持ちにもなりました。
カバーの説明を読んでいたら、バーバラ・マクリントックの翻訳はこれで9冊目なのだとか。
バーバラ・マクリントックは大好きな絵本作家で、新刊が出るたびに楽しみにしています。
福本友美子さん、マクリントックを日本に紹介して下さりありがとうございます。(はなびやさん 40代・愛知県 男の子11歳)
【情報提供・絵本ナビ】