[BOOKデータベースより]
いちにちいっかいぼくはなく。どうしてだろう?おとなはどうしてなかないんだろう?中川ひろたか&長新太の人気のコンビがおくる傑作絵本。
[日販商品データベースより]喧嘩して泣いた。迷子になって泣いた。1日1回僕は必ず泣く。僕はどうして泣くんだろう。大人はどうして泣かないんだろう。僕も大人になったら泣かなくなるんだろうか…。人気のコンビがおくる傑作絵本。〈受賞情報〉日本絵本賞日本絵本大賞(第10回)
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いちにち いっかいぼくは なく。どうしてだろう?ころんでないた。ぶつけてないた。けんかしてないた。しかられてないた。うれしくてないた。おかあさんは・・・?自分の中にもいろんな種類の「泣く」がある。きっと、動物にも仲良しのあの子にも、まだ会ったことのない外国の子どもたちにも同じように「泣く」があるに違いない。そして大人たちにだって・・・。「泣く」の尺度は人それぞれ違うってこと、「泣く」ことは悪いことじゃないんだ、大切な自分の感情表現の一つなんだって。それを知っているだけで、どれだけ子どもは救われるだろう。それを知っているだけで、どれだけ大人も楽になれるだろう。自分はなんで泣くんだろう。あの子はなんで泣いているんだろう。お母さんはなんで泣いているのに泣いていないって言うんだろう。「泣く」を考えるだけでいろんなことが見えてくる。中川ひろたかさんが私たちに問いかける「泣く」。長新太さんのユーモアと哀愁を誘う鮮やかな絵が感情をゆさぶります。子どもと一緒に声をだして読みたい1冊です。
(絵本ナビ編集部 富田直美)
この本は、どちらかというと、子ども本人よりも、母である私自身が必要な本でした。
小さいときから長男が、「癇が強い」と一言でいっていいのかどうか、わかりませんが、よく大泣きをして、しかも一度激しく泣いたらなかなか泣き止まなくて、どう対処していいのか私自身、精神的に苦しかった時期がありました。
激しく泣く理由が私には理解できないことも多く、はじめは慰めたり共感しようとするけど、あまりにも長泣きだと、「なんで?」と理由を追求してしまったり、自分が責められているみたいに感じて怒れてきたり、そしてまたそんな自分に腹が立ったり…。
泣かせることに罪悪感があったかもしれません。知らず知らずになるべく泣かせないようにしていたかもしれません。
でもある日、そんなことが、少しずつ、本当に少しずつだけど確実に、その頻度と時間が減ってきているとふと感じた瞬間がありました。
「いちにちいっかいぼくはなく。どうしてだろう?」これを読んで「そう、そう」と」思いました。
大泣きもベソかきも合わせれば、小学校2年の今でも、必ず一日一回は泣いています。
それでも、だいぶ我慢もできるようになってるし、泣いても自分で気持ちを切り替えて泣きやむようになっています。少しずつの進歩でも、振り返れば、大きな成長です。
それは今までにたくさんたくさん「泣く」経験をしてきたかもしれません。泣くことで気持ちの整理がつけられるようになったのかもしれません。
泣くことにもいろんな子どもなりの理由がある、それを理解しようとはいえないけど、広い心でなるべく受け止めてあげたい、と決心させてくれました。
泣いたっていい。泣くのは当たり前。泣いて心も体も大きくなるんだと、今思えます。(レースさん 30代・愛知県 男の子8歳、男の子5歳)
【情報提供・絵本ナビ】