- スノーボール・アース
-
生命大進化をもたらした全地球凍結
Snowball earth.- 価格
- 2,090円(本体1,900円+税)
- 発行年月
- 2004年02月
- 判型
- B6
- ISBN
- 9784152085504
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Tucker
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語りかけてくるもの
5億数千年前に起こった「カンブリア紀の大爆発」と呼ばれる、生物の爆発的な進化。
それをもたらしたものが「スノーボール・アース(全地球凍結仮説)」
これは、かつて地球が全面的に厚い氷に覆われていたとする説。
この説では、それまで地質学の世界で信じられていた「斉一説」(現在のような気候が、過去も続いていたと考える説)をひっくり返す事になり、地質学界は大騒ぎになる。
本書は「スノーボール・アース」を提唱したポール・ホフマンだけでなく、それ以前の先達が積み上げた理論も紹介し、ポール・ホフマンが如何にして自説にたどり着いたかを紹介している。
また、提唱後の激烈な論争についても描かれている。
小さな岩の標本から、この説を引き出した様子から、ふと思い出した事がある。
それは、明治の頃の物理学者、寺田寅彦。
知り合いの火山学者がフィールドワークをしている所へ陣中見舞いに行った後、「この石ころ一つにも地球創世の謎が刻み込まれている。ただ、そこに書かれている”言葉”を読む術を知らないだけだ」という旨の事を随筆に書いている。
寺田寅彦の弟子の中谷宇吉郎は、もっとキレイに「雪は天からの手紙である」とまとめている。
この言葉、雪を手紙にたとえたものだと思っていた。
が、本来の意味は、雪の結晶の形はそれが形成される上空の気温によって決まってくる。
だから、雪の結晶の形を調べれば、上空の気温が分かる。
その意味で、雪を”手紙”に例えたのだ。
この「スノーボール・アース」に賛成するにせよ、反対するにせよ、どんな科学者でも、その根拠としたものは「岩が語ること」であった。
別に科学の論文を発表するわけではないが、季節の変化を楽しむためにも、自然が語りかけてくる事に敏感でいたい。
[BOOKデータベースより]
科学界で大論争を巻き起こしている“スノーボール・アース”。この地球史上最大の事件をめぐり、科学者たちが繰り広げる白熱の探究ドラマを再現する。5億数千万年前に起こった、多細胞生物の爆発的な進化(カンブリア紀の大爆発)は何によってもたらされたのか?これに答えるのが、スノーボール・アース=全地球凍結仮説である。かつて途方もなく厚い氷が、赤道付近も含めて全面的に地球を覆っていたことを主張するこの仮説は、ウェーゲナーの「大陸移動説」にも匹敵する革命的なものなのだ。学界のカリスマ、ポール・ホフマンをはじめとして、個性豊かな地質学者たちが、アフリカの砂漠から北極圏まで地球を縦横無尽に探り、全地球凍結の証拠を積み上げていく。そしてその過程を通じ、飛躍的な生物進化の謎が、ついに解明される―オリヴァー・サックス、リチャード・フォーティ、サイモン・シンから絶賛を浴びた注目のサイエンス・ノンフィクション。
第1章 最初の生命らしきもの―生命四〇億年の歴史と氷の地球
[日販商品データベースより]第2章 北極―異端児ポール・ホフマンの出発
第3章 始まり―先駆者たちの業績
第4章 磁場は語る―仮説が誕生したとき
第5章 ユーリカ!―才能ある研究者たちの共同作業
第6章 伝道―論争は始まった
第7章 地球の裏側―オーストラリアで見えてきたもの
第8章 凍結論争―加熱する議論を超えて
第9章 天地創造―カンブリア紀の大爆発へ
第10章 やがてまた
その氷が解けた時爆発的な進化が始まった。生物に決定的な影響を及ぼした雪玉の地球と、それに続く急激な温暖化。この想像を絶する気候大変動はいかなるものだったのか。地球史最大の謎を解く知的興奮の書。