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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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- ★プロ書店員レビュー★
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穏やかにみえて、熱い。
「きらきらと輝く接着剤のような言葉で小説をまとめ上げて行く。うまいなー」(山田詠美)、「読者を立ち止まらせるこのような文章を沼田氏は書ける」(吉田修一)、「作者の描写力は新人の域を超えている」(村上龍)、「よく計算されて書かれた一作」(堀江敏幸)、「小説を読むときの快楽をわかっている」(川上弘美)と、選考委員からその文章力を賞賛されて芥川賞を受賞した。新人のデビュー作としては、文体や語彙はやや古風なほど。少ない言葉で風景や人物の細部を描く。その描写の中から、上にも下にも突出するところのない、言ってしまえば凡庸な、目立たず静かに生きる主人公の、それでもなかったことにはできない「想い」がはっきりと浮かび上がってくるところに、この小説の強さがある。終始穏やかにみえて、読後に熱いものを残す。
レビュアー:野上由人 / リブロ / 男性 / 40代
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[BOOKデータベースより]
大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。交差する追憶と現実。第157回芥川賞受賞。
[日販商品データベースより]第157回芥川賞受賞作。
大きな崩壊を前に、目に映るものは何か。
北緯39度。会社の出向で移り住んだ岩手の地で、
ただひとり心を許したのが、同僚の日浅だった。
ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。
いつしか疎遠になった男のもう一つの顔に、
「あの日」以後、触れることになるのだが……。
樹々と川の彩りの中に、崩壊の予兆と人知れぬ思いを繊細に描き出す。
〈著者略歴〉
1978年北海道生まれ。西南学院大学卒業後、福岡市で塾講師を務める。
現在、岩手県盛岡市在住。本作で第122回文學界新人賞受賞しデビュー。