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中上健次の生涯
文春文庫 た79ー1
- 価格
- 859円(本体781円+税)
- 発行年月
- 2010年08月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784167773908
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ユーザーレビュー (1件、平均スコア:5)
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Sandy
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小説からは知りえない作家の素顔
中上健次は出身地である和歌山・熊野にこだわり続けた作家でした。私は知人から勧められて「岬」「枯木灘」「紀州・木の国根の国物語」などを20代の頃に読み、小説の舞台であった紀伊半島に旅行をしたこともありました。すでに十分大物であった彼が次作の構想を胸に抱きながら病と闘い倒れていった様子を、今この評伝を通じて読み、また作家を志したころに接した編集者たちの回想から、作品からは知りえない彼の素顔に触れることができました。評伝の著者である高山文彦は、九州・高千穂の出身。地元に伝わる天孫降臨伝説にまつわるルポルタージュや、ハンセン病で早世した作家・北条民雄の評伝も書いています。
[BOOKデータベースより]
和歌山県の“路地”と呼ばれる被差別部落に私生児として生まれた中上健次。彼はいかなる宿命を背負い、作家となったのか。肉親、同級生、新宿の荒くれ時代の仲間、担当編集者などへの取材を通して、中上健次という作家の「核」を説得力のある言葉であぶりだす。現代文学の巨人の生と死を渾身の筆で描いた傑作評伝。
第1章 路地へ
第2章 変身
第3章 パッシング
第4章 故郷を葬る歌
第5章 わが友連続射殺魔N
第6章 父になる
第7章 出世作
第8章 核を食らう獣
第9章 光をあびて
第10章 言の葉の海
第11章 熊野に死す