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- 土地の神話
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- 価格
- 785円(本体714円+税)
- 発行年月
- 2013年02月
- 判型
- 文庫
- ISBN
- 9784094088007
[BOOKデータベースより]
いま、我々がごく当たり前に受け入れている電車通勤のライフスタイル。その背景には、東京の都市開発をめぐる理想と挫折の物語があった。渋沢栄一をプロデューサーに、息子・秀雄がロンドン近郊の田園都市をモデルに計画した街づくり。それはひとりの男によって、鉄道敷設の野望へと変わっていく。関東大震災からの帝都復興の掛け声のなか、張り巡らされていく私鉄網。東京という特異な街がいかにして出来上がっていったかを、東急グループ創始者・五島慶太を軸に徹底検証。東京と日本人の自画像を描いた、『ミカドの肖像』に続く近代日本論の秀作。
第1章 田園都市という名のユートピア
第2章 不動産業の原型をつくった男
第3章 理想と現実のコントラスト
終章 聖なる森の物語
田園調布のルーツと東京の近未来を読み解く
著者は都知事就任の25年前から、いまの東京ライフスタイルをつくった近代都市開発の起源を徹底的に調べ上げていた! 猪瀬流都市論の原点となった読み応えのある傑作。
都心に勤めるサラリーマンにとって、東急沿線の住宅地、とりわけ田園調布に一戸建てを持つ、というのが一つのステイタスだが、内実は、満員電車での苦痛な通勤でしかない。そもそものルーツはかの渋沢栄一の息子・秀雄がイギリスのガーデンシティーに魅せられて構想を立てた田園都市計画。しかしこの構想は、五島慶太を始めとする野心あふれる実業家によって欲望に満ちた不動産業へと変貌する。大学の誘致、住宅地と鉄道敷設を一体にした開発、在来私鉄の買収劇など東急王国はみるみる増殖、ロマンあふれる構想はもろくも挫折した。関東大震災後、東京という街がいかにしてでき上がっていたかを検証する『ミカドの肖像』の続編ともいえる近代日本論。
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