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[BOOKデータベースより]
1 伝記編(長沼芸術の内なる風土 一関とヴェネツィア;長沼守敬の生涯;伝記編 史料a)
[日販商品データベースより]2 作品編(留学中の作品(一八八二〜一八八七年);ビエンナーレからローマ・トリノ二重万国博覧会までの作品(一八九八〜一九一一年);館山隠居後の作品(一九一二〜一九三七年) ほか)
3 論考編(明治彫刻史の中の長沼守敬;長沼守敬の芸術とヨーロッパの源泉;長沼守敬と内藤耻叟 ほか)
本書は明治期の彫刻家、長沼守敬(ながぬまもりよし、1857〜1942)の生涯と作品をまとめた、本邦初の史料集兼、研究書である。近代彫刻史の「歴史化」の過程、またほとんどの作品に自らの名前を彫り込まなかった長沼の謙虚さ故に、彼の生涯と業績は過小評価されてきた。しかし長沼は岩倉具視や木戸孝允、渋沢栄一など明治期に活躍した人々の肖像を制作し、イタリア彫刻の最先端の技術を日本にもたらした、日本塑像界唯一の実力ある先達である。さらに東京美術学校塑造科の初代教授として教育活動にも従事し、行政にも深く携わった非凡な人物であった。長沼の生涯を詳述する伝記編、五十四件に及ぶ長沼の作品を解説する作品編、最新の研究成果をまとめた論考編、それらに付随する膨大な史料を通して、長沼守敬の真価を問う。