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二〇世紀ブラック・カルチャーの水脈
人文書院 中村隆之
点
アフリカからアメリカスへ、カリブ海からヨーロッパへ―現代の人種差別を出発点に奴隷制と植民地の記憶を掘り起こし、大西洋を横断して交流した(ブラック)の知識人や詩人の思想航路を紡ぎなおす。その先に浮かび上がる、解放へと開かれる情景とは。
第1部 ブラック・モダニティの萌芽(ブラック・モダニティ;ブラック・インターナショナリズム試論;ネグリチュード、ナショナリズム、カリブ海性 ほか)第2部 アフリカへのまなざし(アフリカ文化誌の始まりとしてのニャーム・ングーラ;独立前夜アフリカにおける言語、文学、政治;ダヴィッド・ジョップの(アフリカ) ほか)第3部 ポスト・プランテーションの世界(ポスト・プランテーション文学論;グリッサンの(全‐世界);『アコマ』あるいはアメリカスに開かれた集団性 ほか)
大西洋に響く〈ブラック〉の詩(うた)2020年、世界中に轟いた「ブラック・ライヴズ・マター」の呼びかけ。その声をただしく聴き取るには、人類史に沈殿する人種差別、植民地主義、奴隷制の記憶を辿りなおすことが不可欠だ。本書は、ブラック・インターナショナリズムやネグリチュードに参画した二〇世紀知識人の交流をはじめ、セゼール、ファノン、ギルロイ、グリッサン等、大西洋を横断しながら思考した〈ブラック・ディアスポラ〉たちの歴史を紡ぎなおし、新たな思想航路を描こうと試みる。アフリカからアメリカスへ、カリブ海からヨーロッパへ――政治や文学などあらゆる手段をもって、みずからの「言葉」と「場所」を追い求めた先人たちの多彩な闘いの先に浮かび上がる、解放へと開かれた情景を探る。『カリブ‐世界論』でカリブ海諸国から西洋政治文化の歪みを逆照射し、『野蛮の言説』では人種差別・優性思想の観点から近代的知を揺さぶった著者による、環大西洋思想のうねりを〈発見〉し続けるための壮大な文学論。「なぜ詩学が政治に結びつくのか。(…)ここで述べる詩学とは、こうした既成の価値観や秩序を刷新する、新たな感性的次元を〈発見〉する方法である。たとえばフランス語圏のアフリカ系文化において、「ニグロ」は「奴隷」という意味で長く使用されてきた他称にして蔑称だったが、この奴隷としての集団的過去を拒否することなく、むしろこれを引き受けて肯定するためにエメ・セゼールが発明した語こそ〈ネグリチュード〉である。(…)グリッサンは、ネグリチュードの詩学とはまったく異なるかたちで、〈関係〉や〈全 〓 世界〉といった語を用いて、カリブ海の民の集団的経験への深い省察から導出される新しい人間の価値観を作り出そうとし、(…)このような新しい認識のあり方を示すのが詩学である。そして、詩学による〈発見〉が政治的次元に及んでいくとき、私たちはこれを「政治詩学」と呼んでみることができる。」(本書より)○目次プロローグ 〈全‐世界〉におけるブラック・ライヴズ・マターは反西洋中心主義、反血統主義を掲げる地図年表第T部 ブラック・モダニティの萌芽第1章 ブラック・モダニティ〓〓両大戦間期パリの黒人学生・知識人の人種意識と近代第2章 ブラック・インターナショナリズム試論――ブラック・モダニティの政治文化としてのパン・アフリカニズムと国際共産主義第3章 ネグリチュード、ナショナリズム、カリブ海性――フランス語圏カリブ海地域のディアスポラ知識人群像 一九三〇年代―一九七〇年代第4章
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[BOOKデータベースより]
アフリカからアメリカスへ、カリブ海からヨーロッパへ―現代の人種差別を出発点に奴隷制と植民地の記憶を掘り起こし、大西洋を横断して交流した(ブラック)の知識人や詩人の思想航路を紡ぎなおす。その先に浮かび上がる、解放へと開かれる情景とは。
第1部 ブラック・モダニティの萌芽(ブラック・モダニティ;ブラック・インターナショナリズム試論;ネグリチュード、ナショナリズム、カリブ海性 ほか)
[日販商品データベースより]第2部 アフリカへのまなざし(アフリカ文化誌の始まりとしてのニャーム・ングーラ;独立前夜アフリカにおける言語、文学、政治;ダヴィッド・ジョップの(アフリカ) ほか)
第3部 ポスト・プランテーションの世界(ポスト・プランテーション文学論;グリッサンの(全‐世界);『アコマ』あるいはアメリカスに開かれた集団性 ほか)
大西洋に響く〈ブラック〉の詩(うた)
2020年、世界中に轟いた「ブラック・ライヴズ・マター」の呼びかけ。その声をただしく聴き取るには、人類史に沈殿する人種差別、植民地主義、奴隷制の記憶を辿りなおすことが不可欠だ。
本書は、ブラック・インターナショナリズムやネグリチュードに参画した二〇世紀知識人の交流をはじめ、セゼール、ファノン、ギルロイ、グリッサン等、大西洋を横断しながら思考した〈ブラック・ディアスポラ〉たちの歴史を紡ぎなおし、新たな思想航路を描こうと試みる。アフリカからアメリカスへ、カリブ海からヨーロッパへ――政治や文学などあらゆる手段をもって、みずからの「言葉」と「場所」を追い求めた先人たちの多彩な闘いの先に浮かび上がる、解放へと開かれた情景を探る。
『カリブ‐世界論』でカリブ海諸国から西洋政治文化の歪みを逆照射し、『野蛮の言説』では人種差別・優性思想の観点から近代的知を揺さぶった著者による、環大西洋思想のうねりを〈発見〉し続けるための壮大な文学論。
「なぜ詩学が政治に結びつくのか。(…)ここで述べる詩学とは、こうした既成の価値観や秩序を刷新する、新たな感性的次元を〈発見〉する方法である。たとえばフランス語圏のアフリカ系文化において、「ニグロ」は「奴隷」という意味で長く使用されてきた他称にして蔑称だったが、この奴隷としての集団的過去を拒否することなく、むしろこれを引き受けて肯定するためにエメ・セゼールが発明した語こそ〈ネグリチュード〉である。
(…)グリッサンは、ネグリチュードの詩学とはまったく異なるかたちで、〈関係〉や〈全 〓 世界〉といった語を用いて、カリブ海の民の集団的経験への深い省察から導出される新しい人間の価値観を作り出そうとし、(…)このような新しい認識のあり方を示すのが詩学である。そして、詩学による〈発見〉が政治的次元に及んでいくとき、私たちはこれを「政治詩学」と呼んでみることができる。」(本書より)
○目次
プロローグ 〈全‐世界〉におけるブラック・ライヴズ・マターは反西洋中心主義、反血統主義を掲げる
地図
年表
第T部 ブラック・モダニティの萌芽
第1章 ブラック・モダニティ〓〓両大戦間期パリの黒人学生・知識人の人種意識と近代
第2章 ブラック・インターナショナリズム試論――ブラック・モダニティの政治文化としてのパン・アフリカニズムと国際共産主義
第3章 ネグリチュード、ナショナリズム、カリブ海性――フランス語圏カリブ海地域のディアスポラ知識人群像 一九三〇年代―一九七〇年代
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