[BOOKデータベースより]
中国に渡航し、聖地である天台山・五臺山を巡礼した平安時代の天台僧・成尋の旅日記『参天台五臺山記』。四七〇日間書き続けられた日記を読解・解説し、当時の風俗・習慣・食生活・動植物・交通事情・旅の様子を知る。
成尋―宋代中国への旅―(Joh‐jin’s Travels in Song China)
一 入国と杭州から天台山国清寺への旅(延久四年〔一〇七二=宋・煕寧五〕三月十五日〜五月十三日)
二 天台山国清寺でのくらし(延久四年〔一〇七二=宋・煕寧五〕五月十三日〜八月五日)
三 上京の旅(延久四年〔一〇七二=宋・煕寧五〕八月六日〜十月十一日)
四 皇帝との謁見と開封滞在(延久四年〔一〇七二=宋・煕寧五〕十月十一日〜十月三十日)
五 五臺山巡礼(延久四年〔一〇七二=宋・煕寧五〕十一月一日〜十二月二十六日)
六 再び開封での日々(上)(延久四年〔一〇七二=宋・煕寧五〕十二月二十六日〜延久五年〔一〇七三=宋・煕寧六年〕二月八日)
七 再び開封での日々(下)(延久五年〔一〇七三=宋・煕寧六〕二月九日〜四月十四日)
八 明州への旅と弟子たちとの別れ(延久五年〔一〇七三=宋・煕寧六〕四月十五日〜六月十二日)
余言
平安時代の僧が書いた旅日記を読み解き、約1000年前の中国や旅の様子を知る
中国に渡航し、聖地である天台山・五臺山を巡礼した平安時代の天台僧・成尋の旅日記『参天台五臺山記』。
470日間書き続けられた日記を読解・解説し、当時の風俗・習慣・食生活・動植物・交通事情・旅の様子を知る。
【内容説明】
1)470日連続して記された旅日記『参天台五臺山記』の世界
延久4・5年(1072・1073)、中国に渡航し、天台宗の本山である天台山や文殊信仰の聖地、五臺山を巡礼した平安時代の天台僧・成尋60歳の旅日記『参天台五臺山記』。470日間欠かさず書き続けられた日記をわかりやすい文体で読み解き、当時の旅を体感する。
2)克明に記された北宋中国の風俗・文化を知る
『参天台五臺山記』には仏教関係のみならず、宋代中国で最も充実した神宗期(在位1067〜1085)の政治・経済・社会・文化などの見聞が記録される。さらに風俗・習慣・食生活・動植物までもが詳細に書かれており、約1,000年前の宋代中国の様子を知ることができる。
3)平安時代の天台僧が過ごした旅の日常を知る
『参天台五臺山記』には、中国の水陸交通や、毎日の金銭の収支・物価までもが克明に記されており、平安時代の旅がどのように行われたのかを知ることができる。
4)図版を交え、原点史料を読む醍醐味を知る
著者は史料纂集古記録編『参天台五臺山記』第一・第二(八木書店、2023年)の校訂を担当。その最新の研究成果を踏まえ、図版を交えて、生き生きと描かれた旅日記を読み解く。
◆成尋(1013〜1081)
平安時代中期の天台宗の僧。母は女流歌人で「成尋阿闍梨母集」を残した源俊賢の娘(成尋阿闍梨母)。曾祖父は儀式書『西宮記』をまとめた源高明。延久4年(1072)60歳で北宋へ渡り、天台宗の本山である天台山や文殊信仰の聖地五臺山を旅した。また、円仁や「然の旅行記と恵心僧都源信の『往生要集』を宋にもたらす一方で、経典など600巻余りを日本へ送った。帰国しようとしたが慰留され宋朝に残り、首都開封で没した。
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 東アジア諸国と近代世界
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2025年04月発売】
- 中国の異民族支配
-
価格:792円(本体720円+税)
【2009年06月発売】
- すぐわかる中国の歴史 改訂版
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2012年01月発売】
- ドイツと東アジア一八九〇ー一九四五
-
価格:15,400円(本体14,000円+税)
【2017年02月発売】
- 在華紡と中国社会
-
価格:4,180円(本体3,800円+税)
【2005年11月発売】