- 奈良絵本集 七
-
八木書店古書出版部 八木書店
天理大学附属天理図書館 石川透 齋藤真麻理- 価格
- 36,300円(本体33,000円+税)
- 発行年月
- 2019年12月
- 判型
- A4
- ISBN
- 9784840695794
[BOOKデータベースより]
熊野の本地
宝月童子
[1]熊野の本地(室町末期写、二冊)
〔解題〕石川透
本地物の代表的作品で、熊野信仰説話の一つ。寺社の縁起譚でもある。天竺まかだ国の善財王の后の一人、五衰殿の女御が懐妊するが、嫉妬したほかの后達は配下に命じて五衰殿を殺させる。女御の死の直前に生まれた王子は、山の獣や僧に育てられ、やがて王と再会する。全ての経緯を知った王は后達の心の醜さを嫌い、王子らとともに国を離れ日本に渡り、紀伊国音無川の辺に熊野三所権現として現れた。極は、室町時代の武将で、歌人・書家としても秀でた十市遠忠の筆とする。挿図が非常に多く、上下三十七丁半のうち四十頁分を占める、室町末期書写の大型奈良絵本。
[2]宝月童子(江戸前期写、二冊)
〔解題〕齋藤真麻理
天竺を舞台とした宝月童子の孝行譚で、伝存するのは本書のみ。中天竺の満月長者は、授かった宝月童子が病弱だったため、不老不死の木の実を探す旅に出る。北天竺にたどり着いた一行は、財産を狙う大王が酒宴に出した霊草を食して馬となり、厩につながれる。時を経て十三歳になった童子は北天竺におもむき、長者一行を救い出す。「およふのあま」の題簽を持ち、冒頭に「おようのあま」なる長者を記すが、それ以後の記述はなく、老僧の失敗談を描いた『おようの尼』とは異なる作品。金泥による草木下絵を施した鳥の子紙を用い、細密な絵を備える豪奢な大型奈良絵本。後期奈良絵本の代表的な装訂である。
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