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- 北区の太
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軽妙な水滸伝解説本
作者は落語への造詣が深いことで知られているが、そのためか本書の語り口も軽妙で、水滸伝入門のための格好の一冊となっている。水滸伝を会社組織に例え、登場人物をそれぞれ会社組織のポストに当て嵌めて行くところは、かなり無理筋な切り口かなと思ったが、それなりに読める内容に仕上がっているところは作者の力量か。尤も、水滸伝に関する書籍は数多く出版されているので、奇抜な切り口にしないと新鮮さが出せず、読者に手に取って貰えないのだろうが。水滸伝への登場人物全員を盲目的に礼賛しているわけではなく、適度に批判を加えていろところも〇。久しぶりにまた水滸伝を読みたくなった。
[BOOKデータベースより]
政治が腐敗した中国宋代末期を舞台に、各地から一芸に秀でた豪傑たちが集い最強の組織に成長してゆく物語「水滸伝」は、中国四大奇書のひとつにして、適材適所の「人事」が鍵を握るビジネスパーソンのための教科書だ。個人から組織へ―。歴史物語から企業戦略のヒントを学ぶ。
第1章 好漢たちの武勇伝「これが漢の生きる道」―フリーランスの強みを活かす(洪将軍、妖魔を放つ;九紋龍史進、史家村に暴れる ほか)
第2章 晁蓋と革命軍前夜―小さい組織を躍動させるための人材登用・育成術(晁蓋、梁山泊の頭領となる;宋江、閻婆惜を殺す ほか)
第3章 宋江入山で飛躍する梁山泊―組織成長のカギはカリスマの存在か、人材の多様性か(李逵、沂水嶺で四虎を退治する;楊雄、石秀と会う ほか)
第4章 晁蓋の死から新頭領誕生へ―リーダーの仕事論(呉用、玉麒麟を欺く;石秀、刑場で暴れる ほか)
第5章 梁山泊帰順、国家の敵と戦う―大きな組織内での人事のあり方を考える(燕青、月夜に道君と会う;梁山泊、帰順する ほか)