内容情報
[BOOKデータベースより]
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コピーライターは言葉で話し、アートディレクターは絵で話す。サントリー「ボス」、北陸新幹線、「バザールでござーる」などを手がけた人気アートディレクターによるアートディレクションの教科書。
第1章 「つくる」の型(神さまの視点、アリの視点。;「?」と「!」をつくる。;絵で話す。 ほか)
第2章 「かたる」の型(訴える。;「いまなら新しい」を探す。;切り取る。 ほか)
第3章 「すすめる」の型(鮮度を落とさない。;現場力。;才能を借りる。 ほか)
コピーライターは言葉で話し、アートディレクターは絵で話す。デザインを使って世の中を動かす「アートディレクション」の基本を学ぶ。ビジュアルコミュニケーション時代の新しい教科書。



















デザインの時代。感性の時代。ノンバーバルの時代。ビジュアルコミュニケーションの時代……この数年、マーケティングやコミュニケーションだけでなく経営の領域にいたるまで、ビジネスの世界全般で、こうした言葉を目にすることが多くなっています。そこに通底してあるのは、言語や理屈だけではなく、イメージ、気持ち、気分といった人の感覚や非言語領域をもっと活用しよう、それがコミュニケーションの重要なカギがあるという考え方です。
この風潮を受けていま、かつてないほどアートディレクターの役割が注目されています。以前のように、ポスター1枚のデザインに責任を負うだけの存在ではもはやなく、ビジュアルをたくみにあやつって企業のイメージをつくりあげたり、売り上げを伸ばしたり、世の中の空気を変えたり、人の意識を変えたりと、ビジネス活動の重要な目的の達成をになう存在として、さまざまな局面で活躍しています。
ところが、アートディレクションとはどういう営みなのかという問いに、明快な説明ができる人はまだ多くありません。どうすればそれを身につけることができるのかを示すことができる人もほとんどいない。書籍にしても、事例としてアートディレクションを取り上げたものはあれ、アートディレクションという営みの本質をとらえてひも解いたものはありません。アートディレクターが求められているにもかかわらず、育成に必要な教科書がない状態です。
こうした事情をふまえ、広告やデザインの世界でアートディレクターをめざす人たちに対して、「教科書」と位置づけられる書籍の提供を試みようというのが、本書のねらいです。
では、そもそも、なぜアートディレクションの教科書がないのか。理由は、アートディレクションという営みの性質にあります。
医療にたとえれば、実際に手術や投薬をするのがデザインなら、患者を診察して治療方法を決めたり、処方箋を出したりするのがアートディレクション。つまり、アートディレクションは「見立て」と「解決」の営みであり、「作業」ではありません。ディレクションという「思考面での営み」であるため、マニュアル化するのは難しいのです。
そこで本書では、アートディレクションの世界で先輩から後輩へ受けつがれている「ものの考え方」(指導のポイント)に注目しました。こういうときにはこう考える、こういうアプローチで解決する……といった、いわば思考の「型」。そのなかでも主要な「型」を具体的に解説することによって、アートディレクションを実践するうえでの「基本フォーム」を伝えます。