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[BOOKデータベースより]
第1部 生物学的な特徴、地球環境での地位(シロアリの特徴;地理的分布、生態学的地位、人為による世界拡散)
[日販商品データベースより]第2部 シロアリ社会の成り立ち(生殖活動、コロニーの創設過程;多様なコロニー繁殖システム;個体の発育、不妊カースト分化のしくみ)
第3部 外的環境との関わり(採餌活動とコミュニケーション;栄養摂取と微生物との共生系;巣造り行動(生活圏の確立);防衛活動(逮捕食活動)と巣仲間の認知;他生物との関係(病気・寄生・片利共生))
第4部 系統進化(化石から見た地質時代のシロアリ類と古環境;系統学的位置とゴキブリ類との関係;共生微生物の進化的変遷と系統分岐)
第5部 真社会性の進化とその要因(真社会性の起源、社会進化の要因、ソシオゲノミクス;他の真社会性動物とシロアリ類の比較)
社会性昆虫であるシロアリの生態・社会性・進化に関する知見をわかりやすく解説
シロアリは、日本では害虫として知られているが、世界に約3000 種が知られる多様な昆虫群の総称であり、その形態・生態・社会構造には著しい変異と多様性が存在する。シロアリは古くから人々の注意をひき、生態学的研究が盛んに行われてきた。
20世紀末以降に分子生物学や発生生物学の手法が取り入れられたことで、シロアリ研究は飛躍的に進展した。社会生物学の理論的な枠組みのもと、コロニー生活における発育可塑性、カースト分化の機構、そして微生物との高度な共生関係が注目されている。特に腸内共生微生物は、木質分解能力のみならず社会進化とも深く関わる鍵的要素である。これらの理解には、ゲノム、遺伝子発現、エピジェネティクスなどに関する分子生物学的な解析が不可欠である。また、シロアリはゴキブリの一群であることが明確になったが、その進化過程も、ゲノム情報に基づいた分子系統解析によって具体的な像を結びつつある。
現在では、シロアリは生態進化発生学(eco-evo-devo)における重要な研究材料の一つとなっている。社会性昆虫であるシロアリの分布、生態、行動、発生、生理、分子系統など、シロアリに関するすべての知見を網羅した1冊である。