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[日販商品データベースより]
【序章より】
本書では、おもに東晋から南朝宋(劉宋)において、ある地域の山水や怪異、土地をめぐる伝承が、どのように語られ、記録されたのかを見てゆく。ある地域の風俗や産物、あるいは山水美が記されるには、きっかけ――多くの場合、外部の人の存在――が必要である。県令や太守として見知らぬ土地に赴く者は、石季甫のようにあらかじめ情報を集めたであろうし、赴任した後にも地元の官吏に当地の歴史・地理、風俗を問うであろう。地元の名士・隠士との交流も生まれる。彼らの興味のありようは、地域の特徴を再認識する機会ともなったであろう。外部の人のまなざしは、土地の情報が集約され、中央に伝わる道筋をつけるとともに、新たな語りや記録を生み出すきっかけともなるのである。そうした語り、記す人々のおかれた時代状況、文化的環境を多角的に推し量ってみたい。
なお、副題に用いた「説話」には、それを収載する書物の種類に制限を設けず、人や物、場所に関するエピソードを広く含むこととする。『捜神記』『幽明録』『異苑』などの志怪書、『語林』『世説新語』などのいわゆる志人小説(軼事小説)のほか、地志や雑伝、正史などの記述も含む。それらは本来、相互に参照されたはずであるから、可能な限り広く見渡し、逸話を〓いでいくことによって、単体では見えなかった立体的な像が見えてくるだろう。ただし、個々の書物が持っていた性質(どのような立場の人が、いかなる目的のために編んだ書か)を考慮に入れ、すべてを同等に扱うことはしない。
本書では、全九章を、???のテーマに分けた。「?博物」は、「異物」の時代から「山水」の時代への変容をしめすための導入。「?山水」で、南方の山水における美しい神境の発見とその記録について論じ、「?北伐」では、北伐による南北の移動と、異なる階層の文武の士の交錯、そこに生じた物語(記憶)を再構築してみる。「?世説」では、南方で語られた北の歴史的著名人に注目し、歴史物語が生まれ変容するさまをたどる。