- 続ファミリービジネスの事業承継と経営戦略
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第2創業とリスクマネジメント
関西大学経済・政治研究所研究双書 第188冊
関西大学経済・政治研究所 関西大学出版部
亀井克之 陶山計介 上野泰裕 林能成 上田 正人- 価格
- 4,400円(本体4,000円+税)
- 発行年月
- 2026年03月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784873548197
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[日販商品データベースより]
継ぐだけでは会社は守れない。創業以来の伝統をしっかりと守りつつ、リスクをとる第二創業が未来を決める。
ファミリービジネスの事業承継は、単なる引き継ぎではない。まず創業以来の理念や伝統をしっかりと守る。それは経営の再構築であり、新たな価値創造に向けた出発点である。本書は後継者による「第二創業」に焦点を当て、現場で起きている経営革新のプロセスを、具体的事例を通じて明らかにする。
本書は2025年度ファミリービジネス学会奨励賞を受賞した『ファミリービジネスの事業承継と経営戦略』(関西大学出版部、2024年)の続編である。
大阪王将では1969年京橋の5坪店舗から出発し、2002年にイートアンドへの社名変更、2020年持株会社移行に伴いイートアンドホールディングスへ商号変更など、中華店から一大チェーンとなり、冷凍食品業界参入、全国ブランド化、アジア・グローバルブランへと展開するに至った。
堺市の福井は刃物という伝統産業で、分業体制という従来の仕組みを前提としながらも、自社生産への転換とブランド「HADO」の確立でイノヴェーションに成功した。
新潟県燕市の玉川堂では商品流通経路を大改革して直営店での販売に切り替え、職人による伝統工芸の技術を見てもらう工場見学を重視し、ブランド価値の再定義により、ラグジュアリー市場への展開を実現した。
大阪府岸和田市のセンエイでは合板業界の構造変化や外部環境の悪化に直面して、ファミリー企業群が破綻する中、唯一生き残った企業として、合板加工業で経営基盤を立て直しを実現、さらに幾多の危機を乗り越えてきた。
高槻市の港製器工業では、「安全」に寄与する商品を軸に、新たな市場開拓と事業領域の再設定により、成長軌道への転換が図られた。
大阪市のアスリートカンパニーは、祖父創業の自転車店を関西有数のトライアスロン専門店へと転換した、第二創業の象徴的事例である。
本書は最新の視点を提供する。筑邦銀行は株式永久保有制度やM&Aなど、新たなリスクファイナンスを通じて事業承継を支援し、金融機関の新たな役割を提示する。プラスコートでは、父親からの1本の電話がきっかけで入社して、後継者となった女性後継者が新たな方向性を打ち出し牽引する姿が描かれる。また本書では、女性後継者に関するアンケート調査を通じて、後継者を取り巻く実態と課題が実証的に明らかにされる。
他に南フランスのワイン産業におけるファミリービジネスを取り上げるほか、コラムでは、粉体装置に特化したユーグロップ、地域行政情報誌「わが街事典」を全国に普及させたサイネックス、出雲生姜屋といったユニークな企業を取り上げる。
ファミリービジネスは、守るべき伝統と変革すべき経営との間で均衡を模索し続ける存在である。事業承継に直面する経営者、次世代を担う後継者、そして企業の持続的成長を考えるすべての人にとって、本書は現場から学ぶ経営の指針となるだろう。