- 桃源郷の記
-
- 価格
- 1,870円(本体1,700円+税)
- 発行年月
- 2026年04月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784902462395
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- Mela!
-
価格:1,100円(本体1,000円+税)
【2023年08月発売】
- Mela!
-
価格:5,280円(本体4,800円+税)
【2021年01月発売】
- Mela!
-
価格:4,180円(本体3,800円+税)
【2021年01月発売】
- Mela!
-
価格:4,950円(本体4,500円+税)
【2021年01月発売】
- 基礎からわかる氏名のみの土地等の登記
-
価格:3,960円(本体3,600円+税)
【2021年12月発売】



























[日販商品データベースより]
作品はそのものから直接滋味を味得するのが正道で、付加的な解説は本質を損ねる心配があります。しかし、説明なしに山川先生から届けられたこの作品は、一見して、科学的事実の紹介でもなければ、フィクションともいえない文章です。これがなぜ準備されたのか、編集者の私も最初これを読むように依頼された際、その意図するところを知りたいと思いました。
山川先生は常々「現代人が科学的思考に無関心である」と嘆いています。科学が示す真実が現在社会にとって大変重要であることを認識しながら、ほとんどの人は、科学的に解明される個別的な事実を学んでも、それらを統合して自分たちの思考の基盤に整えようとはしません。宗教といいながら、オカルトと一括される狂的な世界もありますが、科学の場合も、まだ、解明されている事実が自然の原理の一部分であることを知りながら、その一部分で全部を語るような間違いを犯すことも稀ではありません。科学的に解明されているのはどの事実であり、それを通じて、わかっていないことのどこまでをどの確率で推測できるのか、それが正確に理解されなければ、科学的な知見を有効に活用しているとはいえません。
科学的な事実を、優れた文章でわかりやすく紹介されている文献も、今では少なくありません。しかし、それはあくまで科学の紹介です。また、小説家などで、科学的な事実に基づいた作品を創り出す人も出てきております。しかし、残念ながら、科学者の理解する科学的手法を、科学が生み出されてくる過程を学ぶだけで体得するのは難しいことでもあります。
山川先生は物理学を専攻されております。私も、今は文筆業に携わっておりますが、高校生の頃までは物理が得意科目のひとつでした。しかし、大学で文系に進みますと、教養過程の自然科学系課目で物理学を選択しても、文系向きに噛み砕いた講義になります。そこでも、それなりの成績をとっていたと自負する私ですが、山川先生を理解しようと、先生の論文のひとつを読んで見ましたところ、書かれていることで、何が新しく解明されたのか、どうしても理解できませんでした。専門分野の近い別の物理学者の知人に聞きますと、その論文は重要な法則の解明に寄与するものだそうで、専門領域の仲間には高く評価されているそうです。専門的な論文とはそのようなものですし、科学の最先端で活躍している人の取り組んでいる作業は、事程左様に、門外漢には一筋縄では理解できないものです。
そのように科学の創造に取り組んでいる人が、科学的な思考法に沿って、生き物の寿命を統合的に考察したらどうなるかを、科学の紹介としてではなく、フィクションとして語り合いたいと、ひとつの提案が示されたのがこの文章なのでしょう。個々の話題もそれなりに興味を惹くものですが、やはり全体で何かを表現しようというのが著者の本音のように読み取れます。以下に、届けられた文章の全文を、あえて注釈はつけないで、紹介させていただきます。 編者AZ
(本文「編集者の前書き」より)