この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 失格令嬢は冷徹陛下のお気に入り
-
価格:1,705円(本体1,550円+税)
【2026年06月発売】
- 百花宮のお掃除係 14 転生した新米宮女、後宮のお悩み解決します。
-
価格:1,705円(本体1,550円+税)
【2026年06月発売】
- AI時代の伸びる子の育て方 『補助線を引ける』魅力的な大人になる
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2026年06月発売】
- そのシカ、どこから来たと思います?
-
価格:2,970円(本体2,700円+税)
【2026年05月発売】
- 預言によると傲慢不遜な竜人の王太子の妻は私で決まりのようです!?
-
価格:1,980円(本体1,800円+税)
【2026年08月発売】
























[日販商品データベースより]
「森のダイヤモンド」と呼ばれるカヤの木を素材に最高品質の
「盤」を生み出す職人と、その匠を支えるまちの姿に迫る記録
みなさんは、碁や将棋の「名人戦」などで使われる碁盤・将棋盤が何の木からつくられているのかご存じだろうか。「榧【かや】」というイチイ科の常緑針葉樹である。日本では宮城県以西に分布するが、そのなかでも宮崎県産の榧は弾力性や色合いが盤の材料としてもっとも理想的とされ、「日向榧」として珍重される。そしてそのほとんどが県中央部に位置する綾町【あやちょう】の森林から採取されており、綾町の日向榧はその質の高さから「森のダイヤモンド」とも称される。
総面積の80パーセントを森林が占める綾町では、樹齢800年にも及ぶ榧の古木も見つかっている。ということは、綾町と榧の関係は太古の昔から続いているのではないかと想像できる。そんな綾町で生まれ育ち、50年以上も碁盤・将棋盤をつくり続けている「盤師【ばんし】」の熊須健一氏が本書の主人公である。
綾町は「観光」に偏ることなく、「自然生態系農業」によるまちおこしを行ったことで、エコロジーへの関心が高い移住者を惹きつけている。また、毎年多くのアスリートが合宿に訪れる地としても知られる(その理由を知ると驚かれる向きも多いだろう)。だが実はそれらに劣らずこのまちを深く特徴づけているのが、「こだわり」をもって盤づくりを行う「盤師」の哲学である。熊須氏は盤をつくる際、樹齢300年以上の榧を使うが、まずは最低でも5年間は乾燥させる必要があるという。かつて周囲から「お前そんなもんつくっていて、飯は食っていけるのか?」と言われたという熊須氏は、自らの職人としての姿勢をこう語る。「まだまだ。まだまだ。人の追随を許さないぐらいいかないかんわ。人の真似できんようなものづくりをせんと。せっかくの手仕事が何もならん。機械に負けたりするのもいかん。何もならんわ、負けちょっちゃ。手仕事が無駄になるわ」。
本書では、全編カラーの豊富な写真とともに「盤づくり」の全工程を紹介していくことになるが、職人の「凄み」や自然環境への「配慮」を知れば、綾町が「碁・将棋の聖地」であることが実感できるはずだ。(編集部)