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多言語が織りなす中央アジア

越境することば・交錯するアイデンティティ

関西大学出版部
小田桐奈美 徳永昌弘 タスタンベコワクアニシ 櫻間瑞希 

価格
3,080円(本体2,800円+税)
発行年月
2026年03月
判型
A5
ISBN
9784873548142

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内容情報
[日販商品データベースより]

現代中央アジア5カ国(ウズベキスタン、カザフスタン、キルギス共和国、タジキスタン、トルクメニスタン)は、歴史的に多様な民族と言語が交錯してきた多民族・多言語地域である。チュルク系言語、イラン系言語に加え、ロシア語や様々なマイノリティ言語が併存する中、人々は自分たちなりの方法で多言語状況と向き合い、豊かな言語実践を育んできた。本書は、こうした多言語社会としての中央アジアに着目し、その実像に迫るものである。
多言語状況は文化的な豊かさをもたらす一方で、国民統合やアイデンティティなどに関わる困難な課題も孕んでいる。ソ連崩壊後、中央アジア諸国は新生国家の建設の一環として言語政策を模索してきたが、とりわけロシア語の位置づけは、2022年以降の国際情勢の変化を受け、学術的・社会的に一層重要な論点となっている。
本書は、言語を通して国家と社会を考えるための一冊である。2023年3月に行われた日本中央アジア学会の公開パネルを基に、内容を大幅に発展させて書籍化した。中央アジアにおける国家語政策、文字改革、少数民族の母語教育、コード・スイッチング、言語とアイデンティティ、国際ビジネスにおける言語使用など、多角的なテーマを扱う。
本書の大きな特徴は、社会言語学にとどまらず、文化人類学、教育学、経済学といった多様な分野の視点を取り入れている点にある。執筆者はいずれも旧ソ連地域を継続的に研究してきた研究者であり、現地出身者を含む。現地(語)資料やフィールドワークの成果を最大限に活用することで、具体的な分析を提示している。
本書は学術書ではあるが、研究者だけでなく、中央アジアに関心を持つ一般の読者や、日本の大学・大学院で学ぶ学生にも開かれている。様々な背景や出自の人々が集い、コミュニティや職場の多様性が広がりつつある日本社会の将来を考える上でも、中央アジアの事例と経験は多くの示唆を与えてくれるだろう。



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