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[BOOKデータベースより]
知られざる戦後史。岸信介や福田赳夫、梅棹忠夫や山崎正和、そして国際文化振興会や国際文化会館など様々な思惑の中で国際交流基金はいかに生まれ、変容したか―
序章 見過ごされた戦後史―特殊法人国際交流基金とその時代(小川忠+坂戸勝)
[日販商品データベースより]1 戦後のダイナミズム(国際文化関係史のなかの国際交流基金―特殊法人時代の再検討(川村陶子);特殊法人国際交流基金と運営審議会―草創期委員の期待と現実(坂戸勝);ボトムアップ型文化交流政策の形成(小川忠))
2 新たなアプローチの模索(中東と日本のスポーツ交流―国際交流基金による「中近東スポーツ交流促進特別事業」を中心に(秋元美紀);「日本―ASEAN多国籍文化ミッション(MCM)」は何を遺したか(岡眞理子);国際交流基金の展示事業とアジアの美術交流(岸清香))
3 人はいかにつながるか(戦後日本の人物交流事業における国際交流基金の特徴と課題(牧田東一);日本文化ゲートウェイとしての海外事務所―バンコク日本文化センターを事例にして(吉岡憲彦))
終章 特殊法人国際交流基金における「交流」の変遷(嶋根智章)
トランプ政権の秩序破壊がすさまじい。国際法秩序の軽視、国連機関からの離脱、USAID廃止等、国境を越える連携から顔を背け、自ら戦後国際秩序のリーダー役を退こうとしている。
危機の時代の処方箋は歴史にある。戦後初めて米国が国際秩序に背を向け「もはや世界の警察官ではない」と語ったのはニクソン政権だった。その危機のさなか日本政府によって創設されたのが特殊法人国際交流基金だった。
国際交流と言うと、パブリック・ディプロマシーというイメージを抱きがちである。しかし、基金が果たしてきた役割は、それでは収まりきらない。
戦後の国際文化交流には、人と人の国境を越えた相互理解が国際関係安定の基礎になるという理念が確固として存在した。
そしてそこには、戦争による不信感の残るアジア諸国に対して、自らへの理解を求める交流活動では和解は達成されないという意識も内在した。現在の日本の外交では考えられない知的風土があったのだ。
在りし日の国際交流基金の活動を通じて戦後文化交流の一齣を示し、現代の国益重視の外交姿勢に一石投じる試み。