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[日販商品データベースより]
子どもが幼稚園に通い始め、少しずつ「私の時間」をとり戻していくのを実感していた小林は、ある日、図書館でアンパンマンの紙芝居を見つけます。
絵と文字が同居しない紙芝居は、絵本よりも絵に集中できて想像力が膨らむ...
そんな感動を味わっていると、ふと、紙芝居を構成する世界の全てが「等幅の線」で描かれていることに気が付きます。
今見えている世界を等幅の線で描いたら、どんな形が見えてくるのか?
― 子どもが落ち葉拾いに夢中になっている隣で、小林は「線」の採集生活を始めます。
『 同じ空間に個別に存在しているもの同士が、 僕の目線の先では関係している (中略)...これは僕がそこにいて、特定のものの見方で、特定の方法で描いたから現れた形だ。そういう実感が伴うことが嬉しかった。』(あとがきより)
3ヶ月にわたり453枚に及ぶポストカードサイズの作品が描かれ、本書にはその全てが掲載されています。いつのまにか子どもの落ち葉拾いブームは去って、今は虫取りに夢中になり、小林自身もまた、この作品シリーズから手が離れます。
『もういいかなと思ったところで描き終えた。(中略) ...特に理由を持たずに自然と終わっていくことを許すこともまた子どもが教えてくれたことだ 。』(あとがきより)
子どものように夢中になって探し、集め、持ち帰り、大切にしまう...。時間が経てば忘れてしまう「遊び」も、いつかふたたびその箱を覗けば、 夢中になっていたときの瞬間的な喜びがまだそこに息づいていて、それは“ 誰か/わたしたち ” の目をも楽しませてくれる。そんな一冊になっています。