- リテール金融戦略〜競争理論と機能的視点
-
- 価格
- 3,190円(本体2,900円+税)
- 発行年月
- 2026年01月
- 判型
- A5
- ISBN
- 9784903302089
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[BOOKデータベースより]
リテール金融事業で競争優位を手に入れるためにはどうしたら良いのか?優れた戦略を追求する金融パーソンの必読書!!
第1章 予備的な考察:金融システムと金融機関の経営(金融機関経営の特質;金融システムの不安定性;金融規制)
[日販商品データベースより]第2章 全社戦略としてのリテール金融(リテール金融事業の勃興とその背景;リテール金融とホールセール金融;リテール金融事業の定義;日本におけるリテール金融の展開;リテール金融事業の収益の安定性;リテール金融事業と資金循環;主要金融機関の事業ポートフォリオと格付・PBR)
第3章 事業戦略としてのリテール金融(リテール金融事業の多様性;リテール金融事業の競争戦略)
第4章 機能的視点からのリテール金融事業の分析(機能的視点の有効性;機能的視点のリテール金融事業への適用;機能的視点とレギュラトリー・アービトラージ;機能的視点と比較制度分析論)
本書の目的は、リテール金融事業における金融機関の競争環境を検証し、あるべき戦略の枠組みを明らかにすることである。考察する視点として、経営学の事業定義や競争理論に加え、金融システムが持つ機能に焦点をあてる。
銀行を中心とする金融機関の経営は、公共性を持つ社会的なインフラという側面が強く意識される一方、私企業としての競争と収益獲得が求められる。
金融機関が、安定的な収益と財務の健全性の両立、競争優位の発揮を志向する場合、個人や中小・零細企業を顧客層とした小口・大量処理を特性とするリテール金融は、@収益の変動性・不確実性が低く、Aリスクが分散され、Bマクロの個人消費と個人金融資産残高が安定していることから、一義的に魅力ある事業である。
実際、欧米を中心にリテール金融事業を経営の中核に据える金融機関は多くあり、収益力・競争力の観点で一定のプレゼンスを発揮している。
日本では、銀行の不良債権問題が顕在化した2000年代に入ってからリテール金融事業が本格的に注目を浴び始めたが、金融機関は、長引く低金利で預貸収益の低迷に苦しんできた。政府が掲げる「貯蓄から投資」の実現にも時間を要している。更には、先駆的な金融技術を武器とするフィンテックと呼ばれる企業群の事業参入など、既存金融機関から見て、リテール金融事業の競争環境は大きく変化している。発展の途上にあるリテール金融事業の研究は、個別金融機関の経営に留まらず、リテール金融の社会的な重要性の高まりに応える観点からも有意義であろう。