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小林秀雄「本居宣長」をよむ
みすず書房 今野真二
点
小林秀雄「本居宣長」というテキストの「追跡」を通じて、宣長を〈思想家〉と捉え、宣長の考えに一貫した〈思想〉をみる現代人の枠組みを大胆に取り払う。
序章 「本居宣長」を読み始める前に第一章 「本居宣長」を「追跡」する第二章 ヒューマニスト+フィロロジスト、本居宣長第三章 宣長にとっての和歌第四章 もののあはれを知る第五章 「漢意」と「やまとだましい・やまとごころ」第六章 小林秀雄の言語観第七章 『本居宣長』はどう受けとめられたか
1965年に雑誌『新潮』で連載が始まり、連載終了後に単行本『本居宣長』にまとめられて以来、現在までさまざまな版で出版されてきた小林秀雄の大作、『本居宣長』。昭和の時代から令和まで、『本居宣長』をめぐる言説は数多く存在するが、日本語学・日本語の歴史・日本語の表記を通して日本語を捉えることを専門としてきた著者は、いわば本居宣長から小林秀雄を逆照射する、独自のアプローチをとる。本居宣長の考えていたことは、残されたテキストを通してしか知り得ない。その宣長のテキストについての小林秀雄の言説を正確に考えるために、「本居宣長」がとりあげる18世紀の宣長のテキストに直接当たり、さらに『古事記伝』から8世紀の『古事記』へ、『紫文要領』から11世紀の『源氏物語』のテキストへと遡ることもする。こうした手順を踏みながら、「日本の始原」を知ろうとした本居宣長が古典をどう読み、何を考えていたかを「追跡(トレース)」し、同時に、その「宣長のよみ」を現代人である小林秀雄がどう捉えていたかを「追跡(トレース)」する。そうすることで見えてくるのは、18世紀の本居宣長と、20世紀の小林秀雄の言語観の重なり、そしてズレ――そうした「小林秀雄のよみ」を、昭和から令和にかけての文筆家たちはどう受けとめてきたか。それぞれの時代の「よみ」の検証を通じて、過去の日本、現在の「日本を知る」一冊。
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[BOOKデータベースより]
小林秀雄「本居宣長」というテキストの「追跡」を通じて、宣長を〈思想家〉と捉え、宣長の考えに一貫した〈思想〉をみる現代人の枠組みを大胆に取り払う。
序章 「本居宣長」を読み始める前に
[日販商品データベースより]第一章 「本居宣長」を「追跡」する
第二章 ヒューマニスト+フィロロジスト、本居宣長
第三章 宣長にとっての和歌
第四章 もののあはれを知る
第五章 「漢意」と「やまとだましい・やまとごころ」
第六章 小林秀雄の言語観
第七章 『本居宣長』はどう受けとめられたか
1965年に雑誌『新潮』で連載が始まり、連載終了後に単行本『本居宣長』にまとめられて以来、現在までさまざまな版で出版されてきた小林秀雄の大作、『本居宣長』。昭和の時代から令和まで、『本居宣長』をめぐる言説は数多く存在するが、日本語学・日本語の歴史・日本語の表記を通して日本語を捉えることを専門としてきた著者は、いわば本居宣長から小林秀雄を逆照射する、独自のアプローチをとる。
本居宣長の考えていたことは、残されたテキストを通してしか知り得ない。その宣長のテキストについての小林秀雄の言説を正確に考えるために、「本居宣長」がとりあげる18世紀の宣長のテキストに直接当たり、さらに『古事記伝』から8世紀の『古事記』へ、『紫文要領』から11世紀の『源氏物語』のテキストへと遡ることもする。
こうした手順を踏みながら、「日本の始原」を知ろうとした本居宣長が古典をどう読み、何を考えていたかを「追跡(トレース)」し、同時に、その「宣長のよみ」を現代人である小林秀雄がどう捉えていたかを「追跡(トレース)」する。
そうすることで見えてくるのは、18世紀の本居宣長と、20世紀の小林秀雄の言語観の重なり、そしてズレ――
そうした「小林秀雄のよみ」を、昭和から令和にかけての文筆家たちはどう受けとめてきたか。それぞれの時代の「よみ」の検証を通じて、過去の日本、現在の「日本を知る」一冊。