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[BOOKデータベースより]
絶望的なまでに健常者中心の社会を、熱狂的な〈お祭り〉でかき乱す、横浜ピアスタッフ協会(YPS)。「ピアになる」瞬間を追い求める当事者たちの活動、法人化への葛藤、それを「書く」ことの政治性…10年間の調査に基づくノンフィクション。
序章 何のために〈お祭り〉をするのか
[日販商品データベースより]第1部 まずは無条件の歓迎で(事務局会議―全員参加の最高意思決定機関;懇親会―名前のある個人として出会う)
第2部 作られた混沌(さざなみ会―参加者たちの「本業」;ピアになる―いかにして対等になるのか)
第3部 どうでもいい(ピアまつり―渾然一体のパフォーマーと観客;責任を引き受ける―〈お祭り〉の先にあること)
第4部 仲間のため(事業化―いかにして当事者活動は存続するのか;制度化された絶望―あたりまえのように奪われる主体)
終章 当事者活動を「書く/書かせる」ということ
東畑開人さん推薦
「最終章まで読み通してほしい。必ず震撼するから。
障害者とは何か、健常者とは何か、そして「対等」とは何か。
ユートピアが描かれ、ユートピアが崩壊し、そして剥き出しの「対等」が現れる」
絶望的なまでに健常者中心の社会を、熱狂的な〈お祭り〉でかき乱す、横浜ピアスタッフ協会(YPS)。「ピアになる」瞬間を追い求める当事者たちの活動、法人化への葛藤、それを「書く」ことの政治性……10年間の調査に基づくノンフィクション。
【はじめにより】
本書は、対等になるための行動のひとつのやり方として、YPSの人々が編み出した〈お祭り〉に迫る。YPSの〈お祭り〉とは、絶望的なまでに不平等な社会をかき乱し、教科書にあるような前提を壊すことで、対等な関係を築こうとするピアサポートのあり方である。社会をかき乱すことには、責任がつきまとう。こうした責任を引き受けることでこそ、〈お祭り〉は熱狂的なまでの盛り上がりを見せていた。
私たちは対等ではない。それでも私は、あらゆる差異が生み出される仕組みを直視することを通して、対等になりたい。たとえそれが叶わぬ願いであったとしても、私はそのために考え、行動し続けたいのだ。