- 刻印 満蒙開拓団、黒川村の女性たち
-
KADOKAWA
松原文枝
- 価格
- 1,870円(本体1,700円+税)
- 発行年月
- 2025年08月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784041163139

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[BOOKデータベースより]
満洲に渡った岐阜県黒川村の開拓団は、終戦直後、団を守るためにと女性たちをソ連軍に差し出すことを決めた。この衝撃の事実は、小さな共同体の中で「絶対に公表しちゃいかん」と長く封印されてきた。著者は、被害の取材を進める中で満洲から帰国した彼女たちが、長く声を上げ続けていたことを知る。なぜ当人たちが被害を訴えながらも、「あったこと」は「なかったこと」にされてきたのか。事実が史実として刻印され、女性たちが尊厳を回復するまでを追う。
第一章 語り始めた性被害の女性たち(新聞記事;佐藤ハルエさんとの出会い ほか)
[日販商品データベースより]第二章 なかったことにはできない(乙女の碑;ハルエさんの語ったこと、語らないこと ほか)
第三章 動き始めた「戦後世代」(遺族会会長の交代;満蒙開拓平和記念館 ほか)
第四章 史実を碑文に刻む(構想が動き出す;被害者の家族とともに ほか)
第五章 尊厳の回復(玲子さんへの謝罪;孫からの手紙 ほか)
神社の境内には柔らかい笑みをたたえた地蔵菩薩がひっそりとたたずみ、ただ「乙女の碑」とだけ書かれていた。
その建立から数十年、終戦から73年の歳月が経った2018年、いわれを書き記した碑文が建てられた。
戦時下、国策により満洲後に渡った岐阜県黒川村の黒川開拓団は、日本の敗戦が色濃くなる中、生きて日本に帰るためにと敵であるソ連に助けを求め、その見返りとして18〜22歳の女性たちを差し出すことにした。
身も心も傷を負いながらも、帰国後は差別や偏見にさらされてきたが、女性たちは手を携えて堂々と声を上げ続けた。
そのいきさつが、四千文字でぎっしり刻まれている。
次に生まれるその時は 平和の国に産まれたい
愛を育て慈しみ 花咲く青春綴りたい
なぜ「あったこと」は「なかったこと」にされてきたのか。
歴史に残すことが何を生み出すのか――。
2018年に放送されたテレビ番組は大きな反響を呼び、2025年夏、映画化決定。
著者はディレクターとして、映画監督として黒川に足を運び続けた。
共同体が史実を認め、女性たちが尊厳を回復するまでを描くノンフィクション。