- 〈ていねいな暮らし〉の系譜
-
花森安治とあこがれの社会史
叢書パルマコン・ミクロス m10
- 価格
- 2,970円(本体2,700円+税)
- 発行年月
- 2025年05月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784422701806
[BOOKデータベースより]
「モノ」から「モノ・ガタリ」へ。羨望と同時に嫉妬をもかきたてる〈ていねいな暮らし〉は、現代日本特有の文化なのだろうか。花森安治の足跡から中華圏における流行まで、連綿と続く〈暮らし〉へのあこがれの社会史を追う。
第一章 〈ていねいな暮らし〉問題―花森安治のうしろ姿
第二章 『暮しの手帖』―彼のつくりだしたもの
第三章 花森安治の時代―そのとき、何を着ていたか
第四章 丘の上の赤い屋根―彼はどこにいたのか
第五章 神戸を歩く―彼はどこから来たのか
終章 〈暮らし〉は、どこから来て、どこへ行くのか
羨望と同時に嫉妬をもかきたてる〈ていねいな暮らし〉は、現代日本特有の文化なのだろうか。
花森安治の足跡から中華圏における流行まで、連綿と続く〈暮らし〉へのあこがれの社会史を追う。
***
〔…〕本書を準備している中で、この三つの椅子の偶然に出会ったとき、あらためて『暮しの手帖』巻頭に毎号掲げられている「これは あなたの手帖です」というメッセージを思い出さないわけにはいかなかった。
すぐには役に立たないように見えても
やがて こころの底ふかく沈んで
いつか あなたの暮し方を変えてしまう
という花森の言葉が、期せずして筆者自身の〈暮らし〉の中で予言として成就していたことになる。ほらね、と言わんばかりの花森の得意気な表情が脳裏に浮かぶ。
数十年前に記事を読んだ記憶も、椅子の名もメーカー名も産地も、新しく椅子を購入するときの筆者の念頭にはなかった。にもかかわらず、それを選んだ。つまり『暮しの手帖』が筆者の「こころの底ふかく沈」めていたものは、モノとしてのその椅子ではなく、そのモノの魅力について熱く語る花森の「モノ・ガタリ」だったと言える。形あるモノは滅びるが「こころの底」にしみこんだ「モノ・ガタリ」が消えることはない。
(筆者「あとがき」より)
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