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[日販商品データベースより]
◆新装版
『雛の箱』は私の第一句集の復刻新装版である。第一句集を編んだのは三十代の終わり。収録されている作品は十代の学生時代に始まり、結婚し子育てに追われていた頃の作品だ。今見返してみると、アルバムを繰るように当時の私に会えて、その若さがまぶしくも幼いが、その一途さが愛しくも思えてくる。
(復刻新装版『雛の箱』に寄せて)
◆序より
作者は素足が好きだそうな。「時雨寒夕餉のものを決めかねて」の新妻の悩みは、「歩きつつ献立決まり夕若葉」と主婦業が板に付いて解消した。「素足好き厨の風に簡単着」の句もある。花鳥諷詠詩は決して生活逃避ではない。その人の人生の軌跡である。家庭を守るのは作者の務め。まだ若い。これから不惑、知命と人生の年輪を重ね、どのような句に進展して行くか、楽しみに待とう。
(高田風人子)
◆作品紹介
秋晴や勉強放りたくなりし
花下を歩す今日より社会人として
みごもりし吾をいつくしみ毛糸編む
誰が為のものと決めずに毛糸買ふ
雛飾る部屋に小さく病んでをり
スポーツの秋へ早起きしてゆきし
万緑や空が斜めになだれ込む
梅雨の月ひたひた人や裏通り
自転車で来て畑打を始めけり
子等の剥く蚕豆のまた逃げにけり