- 地中海世界の歴史 5
-
講談社選書メチエ 805
勝利を愛する人々 共和政ローマ
- 価格
- 2,420円(本体2,200円+税)
- 発行年月
- 2025年01月
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 9784065383193
この商品をご覧のお客様は、こんな商品もチェックしています。
- 地中海世界の歴史 6
-
価格:2,420円(本体2,200円+税)
【2025年04月発売】
- 教養としての「世界史」の読み方
-
価格:1,430円(本体1,300円+税)
【2024年04月発売】
- 地中海世界の歴史 2
-
価格:2,420円(本体2,200円+税)
【2024年04月発売】
- 地中海世界の歴史 1
-
価格:2,420円(本体2,200円+税)
【2024年04月発売】
- 地中海世界の歴史 3
-
価格:2,420円(本体2,200円+税)
【2024年07月発売】
[BOOKデータベースより]
ギリシアにポリスが栄え、ヘレニズム文明が展開する間に、イタリア半島ではローマ人が着々と力を蓄えていた。エトルリア人の王族を追放し、徹底して独裁を嫌った「共和政ファシズム」の熱狂と、「父祖の遺風」の尊重は、勝利への強い固執と、「祖国」という新たな価値を生み出す。古代地中海の一方の雄、フェニキア人との覇権争いは、カルタゴの名将ハンニバルと大スキピオの決戦を経て、いよいよ世界史の転機となる紀元前一四六年を迎える。
第一章 伝説のなかで戦いが始まる(建国伝説と王政七代;忘却のエトルリア文明;共和制ローマの政治と法;カミルス伝説と「国辱の日」)
[日販商品データベースより]第二章 偉大な父祖たちの半島(保護と奉仕の絆;ナムニウム戦争の半世紀;「共和制ファシズム」と民衆の熱気)
第三章 運命の巨大な褒賞(カルタゴとローマ;シチリア争奪戦―第一次ポエニ戦争;ハンニバル対ローマの「剣と盾」―第二次ポエニ戦争;大スキピオとハンニバルの明暗―ザマの決戦)
第四章 地中海の覇者へ(ヘレニズム諸王国との対決―マケドニアとシリア;国粋主義者カトーの苛立ち;「ギリシアかぶれ」とローマ社会;カルタゴ滅亡―第三次ポエニ戦争)
一人の歴史家の視点で古代地中海文明の4000年を描く全8巻シリーズ、好評第5巻。講談社選書メチエ創刊30周年特別企画。
第5巻からは、いよいよローマが主役となる。4巻までに描かれた、ギリシア文明とヘレニズムの時代と並行して、イタリア半島ではローマ人が着々と力をつけていた。紀元前753年に建国伝承を持つローマは、7代の王政の後、ローマ人がエトルリア人の王族を追放して、前509年、みずからの国家を樹立する。徹底して「王の独裁」を嫌うローマ人の国家は、著者によれば「共和政ファシズム」と呼ぶべき政体で、国内では共和政を貫きながら、国外には覇権主義を振りかざし、困難な時ほど力強さを見せるようになる。
ローマ人はギリシア人と異なり、何よりも故国の土地にこだわった。新天地に植民都市を築くのではなく、ひたすら国土を広げ、祖国を強くするために戦った。この「祖国」というものこそがローマ人の発明であり、それを守るために、父祖たちの遺風と伝統を重んじ、勝つことにこだわったのである。
こうして、前3世紀半ばまでにイタリア半島を制したローマ人の前にたちはだかったのが、カルタゴだった。東地中海沿岸を故地とし、航海と商業で栄え、アルファベット式の文字を開発した地中海古代史の一方の主役、フェニキア人の国家である。名将・ハンニバルを擁するカルタゴと、スキピオ率いるローマの戦いの帰趨が、その後の地中海世界の大きな転換点となる。
目次
はじめに
第一章 伝説の中で戦いが始まる
1 建国伝説と王政七代
2 忘却のエトルリア文明
3 共和政ローマの政治と法
4 カミルス伝説と「国辱の日」
第二章 偉大な父祖たちの半島
1 保護と奉仕の絆
2 サムニウム戦争の半世紀
3 「共和政ファシズム」と民衆の熱気
第三章 運命の巨大な褒賞
1 カルタゴとローマ
2 シチリア争奪戦――第一次ポエニ戦争
3 ハンニバル対ローマの「剣と盾」――第二次ポエニ戦争
4 大スキピオとハンニバルの明暗――ザマの決戦
第四章 地中海の覇者へ
1 ヘレニズム諸王国との対決――マケドニアとシリア
2 国粋主義者カトーの苛立ち
3 「ギリシアかぶれ」とローマ社会
4 カルタゴ滅亡――第三次ポエニ戦争
おわりに
参考文献
索引